村上春樹「音楽の持つ意外性みたいなものに心を打たれます」と語るビーチ・ボーイズの楽曲は?
作家・村上春樹さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」(毎月最終日曜 19:00〜19:55)。2月26日(日)の放送は「村上RADIO〜ペット・サウンズ オールカバー〜」と題して、ビーチ・ボーイズの伝説的アルバム『ペット・サウンズ』の完全カバーをオンエア。村上さんが愛聴するブライアン・ウィルソンの音楽世界を、さまざまなミュージシャンのカバーで新しい角度から紹介しました。この記事では、中盤4曲について語った内容と、“収録中のつぶやき”を紹介します。
◆David Bowie「God Only Knows」
さて、B面の1曲目は、ブライアンが作曲した音楽のなかでは、一番深い意味を持つ大事な曲かもしれません。「God Only Knows(神のみぞ知る)」。僕は聴くたびに、この音楽の持つ意外性みたいなものに心を打たれます。
音楽の構成とか、和音のあり方とか、楽器の使い方とか、歌詞の内容とか、すべてがちょっとずつ普通じゃないんです。最初は「なんだ、これ?」みたいな感じもあるんだけど、でもやがてその普通じゃなさが心にじわっと染みてきます。今日はデヴィッド・ボウイの歌で聴いてください。
◆Aaron Sprinkle「I Know There's An Answer (Hang On To Your Ego)」
B面の2曲目「I Know There's An Answer」答えはあるはず。この曲の最初のタイトルは、「Hang On To Your Ego」“エゴにしがみついて”というものでした。でも、メンバーのマイク・ラヴが「ドラッグの匂いがする」とケチをつけて、タイトルが差し替えられました。歌詞も少し書き直されました。マイク・ラヴはビーチ・ボーイズを、できるだけ「オール・アメリカン」的にクリーンなバンドにしておきたかったんですね。アーロン・スプリンクルはこの曲を、その両方の歌詞で歌ってカバーしています。“I Know There's An Answer & Hang On To Your Ego”。
<収録中のつぶやき>
『ペット・サウンズ』は、ブライアンがものすごく凝って、トータルなコンセプトで1枚のLPにまとめあげたんです。そういうのって、それまで存在しなかった。ヒットソングを適当に集めてLPをつくるというのが、それまでのアルバムの作り方だったんですよね。
◆Bobby Vee「Here Today」
B面の3曲目「Here Today」をボビー・ヴィーが歌います。意外な人の、意外な曲のカバーですね。オリジナルはかなり凝ったアレンジが特徴的なんですが、ボビー・ヴィーはかなりあっさりと歌っています。
◆Sixpence None The Richer「I Just Wasn't Made For These Times」
B面の4曲目は、なかなか大事な意味を持つ曲です。「I Just Wasn't Made For These Times」僕は間違った時代に生まれた。トニー・アッシャーの書いた歌詞ですが、そのままブライアンの正直な心情告白のように聞こえてしまいます。歌っているのはSixPence None The Richer(シックスペンス・ノン・ザ・リッチャー)というバンドです。
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▶▶この日の放送内容を「radikoタイムフリー」でチェック! http://www.tfm.co.jp/link.php?id=7564
聴取期限:2023年3月6日(月)AM 4:59 まで
スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です詳しくはコチラ https://www.tfm.co.jp/listen/#radiko
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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<番組概要>
番組名:村上RADIO〜ペット・サウンズ オールカバー〜
放送日時:2月26日(日)19:00〜19:55
パーソナリティ:村上春樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/
村上RADIO
◆David Bowie「God Only Knows」
さて、B面の1曲目は、ブライアンが作曲した音楽のなかでは、一番深い意味を持つ大事な曲かもしれません。「God Only Knows(神のみぞ知る)」。僕は聴くたびに、この音楽の持つ意外性みたいなものに心を打たれます。
音楽の構成とか、和音のあり方とか、楽器の使い方とか、歌詞の内容とか、すべてがちょっとずつ普通じゃないんです。最初は「なんだ、これ?」みたいな感じもあるんだけど、でもやがてその普通じゃなさが心にじわっと染みてきます。今日はデヴィッド・ボウイの歌で聴いてください。
◆Aaron Sprinkle「I Know There's An Answer (Hang On To Your Ego)」
B面の2曲目「I Know There's An Answer」答えはあるはず。この曲の最初のタイトルは、「Hang On To Your Ego」“エゴにしがみついて”というものでした。でも、メンバーのマイク・ラヴが「ドラッグの匂いがする」とケチをつけて、タイトルが差し替えられました。歌詞も少し書き直されました。マイク・ラヴはビーチ・ボーイズを、できるだけ「オール・アメリカン」的にクリーンなバンドにしておきたかったんですね。アーロン・スプリンクルはこの曲を、その両方の歌詞で歌ってカバーしています。“I Know There's An Answer & Hang On To Your Ego”。
<収録中のつぶやき>
『ペット・サウンズ』は、ブライアンがものすごく凝って、トータルなコンセプトで1枚のLPにまとめあげたんです。そういうのって、それまで存在しなかった。ヒットソングを適当に集めてLPをつくるというのが、それまでのアルバムの作り方だったんですよね。
◆Bobby Vee「Here Today」
B面の3曲目「Here Today」をボビー・ヴィーが歌います。意外な人の、意外な曲のカバーですね。オリジナルはかなり凝ったアレンジが特徴的なんですが、ボビー・ヴィーはかなりあっさりと歌っています。
◆Sixpence None The Richer「I Just Wasn't Made For These Times」
B面の4曲目は、なかなか大事な意味を持つ曲です。「I Just Wasn't Made For These Times」僕は間違った時代に生まれた。トニー・アッシャーの書いた歌詞ですが、そのままブライアンの正直な心情告白のように聞こえてしまいます。歌っているのはSixPence None The Richer(シックスペンス・ノン・ザ・リッチャー)というバンドです。
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<番組概要>
番組名:村上RADIO〜ペット・サウンズ オールカバー〜
放送日時:2月26日(日)19:00〜19:55
パーソナリティ:村上春樹
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