「泣き叫ぶ声聞こえた」乳児が子ども用歯ブラシで事故、親がSNSに投稿 西松屋は注意呼びかけ
子どもが歯ブラシを口でくわえようとしたら、のどまで入るのを防ぐためのプレートが口にはまってしまい、口の中一面が血で真っ赤になるほどのケガをした--。そんな投稿がツイッターで話題となっている。これを受け、西松屋は12月9日、自社のサイトで「ご使用の際は、目を離すことのないようにお願いいたします」と注意を呼びかけた。
●経緯は?
投稿者によると、子ども(生後7カ月)が使用したのは西松屋のプライベートブランド「スマートエンジェル」の抗菌トレーニング歯ブラシ。月齢が進むたびに使用する歯ブラシを変えていく4本セットのもので、5〜8カ月頃に使うものとプリントされている1番小さいサイズの歯ブラシを使用した。パッケージにはトレーニング内容として「歯ブラシを握って、くわえる!」とプリントされている。
ツイートした「mille」さんは、取材に対し、子どもが歯ブラシを口に入れた際にそばにいたのが夫だったため、入れた瞬間の状況は見ていなかったが、「尋常ではない泣き叫び声が聞こえた」と説明した。
プレートを取り除いたあと、傷口の確認をしたら歯茎が3センチメートルほど切れていため、すぐに病院へ行き治療を受けた。
トラブルから20日ほど経過してもまだ歯茎に傷跡が残っている状態で、傷口の大きさや当時の状況などから、「(のど突き防止プレートの)クローバー型のうち縁の広い方のバリ( 注:プラスチックなどを加工する際に発生する突起)で切れた」と推測している。
病院の予約を取って向かうまでの間に西松屋にも連絡を入れたという。
milleさんは、ツイートしたことについて、「相互フォローの方々にも幼いお子さんがいますし、その方々に向けて注意喚起をしてケガや事故を未然に防ぎたいと思った」という。
子どもの口のサイズについて、医師から人並み外れて大きな口、大きめの口という指摘を受けたことはないそうだが、赤ん坊の口に入らないことを想定したサイズとされているものでも、「入ってしまう物あるということを知ってほしい」とする。
●サイトに掲載された西松屋の呼びかけ
「重要なお知らせ」で、西松屋は次のように呼びかけている。
お客様各位
いつもSmartAngel製品をご利用いただきありがとうございます。
お子様がSmartAngel抗菌トレーニング歯ブラシをご使用された際に、付属されております、のど突き防止プレートがお子様の口の中に入ってしまったという事象が発生いたしました。
のど突き防止プレートはお子様の口の中に入らないよう配慮した大きさにしておりますが、お子様がSmartAngel抗菌トレーニング歯ブラシをご使用の際は、目を離すことのないようにお願いいたします。
ご質問等につきましては弊社、お客様相談窓口へご連絡をお願いいたします。
●西松屋の見解
西松屋の担当者は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、今回話題となった歯ブラシについて「販売を開始した2017年から約40万本の販売実績があるが、把握している限りではプレートが口に入ってしまいケガをしたという事故は1件も発生していない」と説明。「商品の仕様上、製造上の問題があったとは考えていない」という。
歯ブラシの販売は引き続きおこなうとしたうえで、「商品の改良等については今後検討してまいりたい」と話した。
(12月9日17時50分、西松屋の回答を追記しました)