「20代なのに精神年齢と態度が小学生」長年の朝ドラファンも呆れる『ちむどんどん』の衝撃展開

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「暢子の振舞いが、いろんな場面で礼節を欠いているんですよね」

本誌の取材にこう語ってくれたのは、20年来の朝ドラファンであるタレントの岡部まりさん(62)。

現在放送中の連続テレビ小説『ちむどんどん』(NHK)は、黒島結菜(25)扮するヒロイン・比嘉暢子が沖縄本土復帰と同時に上京し、料理人を目指す物語だ。タイトルの「ちむどんどん」は、沖縄の方言で「胸がドキドキ、わくわくする」という意味。ところが、放送開始から4カ月が経とうとするなか、近年の朝ドラにはない批判の声が目についているーー。

「歴代の朝ドラヒロインは、視聴者から共感されるキャラクターばかりでした。しかし、今回のヒロインには“共感できない”との声が上がっているのです。Twitterでは、放送終了後に、その回の内容について突っ込みを入れる『ちむどんどん反省会』のハッシュタグがトレンド入りするほどです」(テレビ誌ライター)

実際にTwitterでは、こんな声が上がっている。

《朝ドラ見ててこんなに結婚してほしくないって思うヒロイン初めてですね》
《幸せになるには結婚するしかないみたいで嫌だなぁ。一流の料理人を目指す話じゃなかったの?》
《それにしても全然成長しない暢子だなぁー》

幼いころから天真爛漫な性格の暢子だが、大人になっても成長が見られないというのだ。熱心な朝ドラファンである人気漫画家の折原みとさん(58)も、暢子についてこう首をかしげる。

「20代半ばになっても、精神年齢も態度も、まるっきり小学生のまま。天真爛漫の表現にしても、ちょっと違うかなと……」

上京後、新聞社で修業したり、おでんの屋台も手伝ったりした暢子だが、「全く学んでいないんじゃないの?」と思えてしまうそうだ。前出のライターが言う。

「何よりも視聴者が違和感を抱いたのは、暢子が結婚を決意するまでの過程。恋愛模様の描き方にも問題があったようです」

■暢子の“お弁当作戦”は「理解に苦しむ」(岡部さん)

第15週で、幼いころに沖縄で出会った青柳和彦(宮沢氷魚)と結婚を誓い合った暢子。しかし、彼女の“突然の翻意”に驚いた視聴者も多かったようだ。

「和彦のことを好きだと気づいた暢子は、『恋愛よりも仕事に集中したい』との思いから、和彦とのことを諦めたはずでした。同じ理由で、幼なじみの砂川智からのプロポーズも断りました。なのに、和彦から告白された途端、あっさりと結婚を約束したのです。暢子の心変わりの早さに、『理解できない』と感じた朝ドラファンも多かったようです」(前出のライター)

折原さんは、「暢子は『仕事や料理をすることに真剣である』とセリフでは言いますが、行動がまるで伴っていない」とピシャリ。暢子が「智がうちに感じているのは、愛情じゃなくて、友情!」と決めつける一幕に、折原さんは「なぜ、相手の感情を『愛情じゃない』と言い切れるのでしょうか? あのプロポーズの断り方は最低です」と苦言を呈する。

さらに、2人の結婚を反対する和彦の母・重子(鈴木保奈美)に対する、暢子のアプローチも視聴者からは不評のようだ。

重子に結婚を認めてもらおうと、手作り弁当を重子の自宅に毎朝届ける暢子。だが、食べてもらえない日が続くにもかかわらず、暢子は諦めない。8月3日の放送回では、重子を刺激しないようにと促す和彦に、「うちは、何か間違ったことしてる?」と返したのだった。Twitterでは、《押しつけ弁当、嫌だなぁ》《弁当じゃなきゃだめなの?》との声が。

暢子の“お弁当作戦”について、岡部さんも「食べてもらえないものを贈るという行為は、理解に苦しみます」と語る。

本作は料理がメインテーマだが、Twitterでは《このドラマは本当に食べ物を粗末にする描写ばかり》《もう食べ物を粗末に扱う展開要らない》との声も上がっている。

「当初から食べ物をぶちまけたり、料理中に肉を焦がしたり、食べられなくする描写がしばしば登場します」(前出のライター)

このような演出に、岡部さんはこう指摘する。

「食べ物をぞんざいに扱っていますよね。かつて貧しい思いをしたのに、ありがたく食べるという部分がうまく描けていませんよね。食べ物がキーになっているにもかかわらず、心の交流につながっているようにも見えないんです」

■NHK広報局は「さまざまな声をいただいております」と

長年の朝ドラファンからも、苦言を呈される『ちむどんどん』。折原さんは、「話もキャラクターも突き抜けておかしいので、“ストーリー展開が破綻している部門”では、歴代1位になりそうです」と苦笑いする。

テレビ局関係者は言う。

「朝ドラは半世紀以上にわたって、朝の視聴習慣として定着してきました。苦難を乗り越えて人生を歩むヒロインの喜怒哀楽に共感するのが醍醐味。たとえ物語が変わったとしても、朝ドラファンの多くは、ヒロインに感情移入することを楽しみの一つにしているのです」

では実際に、視聴者からの批判の声はNHKにどれくらい寄せられているのか。広報局に聞くと、

「毎日、大変多くの視聴者のみなさまから、さまざまな声をいただいておりますが、個別の件数については、お答えしておりません」

と、批判の声が届いていることは否定しなかった。前出のライターは言う。

「ヒロイン演じる黒島さんの演技ではなく、“脚本や演出に問題がある”と考える視聴者は多いです。Twitterでも《脚本がすべてを壊してる》《黒島結菜さんも可哀想に…》と、同情する声は少なくありません。一時は下降線だった視聴率も今は16%台を保つなど、突っ込みどころが気になって見続ける視聴者が多いようです」

厳しい評価をした折原さんも、「今では目が離せません!! 伝説の朝ドラになるかもしれないので、最後まで見届けたいですね」とコメント。

岡部さんも、「『そのままで生きていく』という描き方と思えば、ある意味、達観するドラマ!? かもしれませんね」と話す。これから朝ドラファンを唸らせるような「ちむどんどん」する展開を期待したい。