「人として扱われていなかった」40kg大減量して超絶美女になった会社員、不当な仕打ち受けた過去を告白
体重88kgから2年間で40kg減のダイエットに成功し、現在まで5年間リバウンドなし! そんな奇跡のダイエッターとしてSNSで話題の会社員“トレえみ”が、太っていた当時、周囲から冷遇されていた過去を明かした。異性から“ネタキャラ”として見られていただけでなく、「同性も人として対等に見てくれていなかった」と話すトレえみ。ダイエット前後で激変した人生とは。
【比較写真】だるだるのお腹とヒップが激変…トレえみの美ボディ(全身あり)
■「ルッキズム(外見至上主義)は誰の心にも無意識で根強くある」
――社会人になって連日の飲み会とストレスで太りだしたそうですが、当時、周囲からはどんな風に見られていたんですか?
「173cmの高身長で90kg近かったので、本当に「大きい女」だったんです。飲み会とか男性がいる場では、引き立て役に回されがちでした。ネタとして使われるようなことが多かったですね。“あなたは笑わせ担当ね”みたいな雰囲気で。友達からも「あの時のあなた面白かったよね」みたいな振りとかあったし、男性陣からも、ネタキャラとして認識されていたと思います」
――それは気持ち的につらかったですよね。
「当時はその方が楽だったんですよ。どうせ太ってるし、ああ私はそっちのキャラねって。もちろん嬉しくはなかったけど、笑わせ役に徹してました。それに依存体質でしたし」
――何に依存していたんですか?
「どんな形でもいいから人に認めてもらうこと。必要としてもらえることが嬉しくて、だから笑いものにされるような飲み会でも誘われれば必ず行ってました」
――笑いものにされると、わかって参加を?
「それでもよかったんです。“どんな形でも必要とされる場にいられるからいいよね”って。そもそも呼んでもらえるかな、呼んでもらえなかったらどうしようって、そんなことばかり必死でいつも考えてました。自分を大切にしていないというか、存在価値を他人からの評価にゆだねて、頼っていた感じですね」
――現在は、周囲からトレえみさんに向けられる目も全く変わったでしょう?
「すごく変わりました。変な話『人間として見てもらえるようになった』じゃないですけど。それくらいの違いを感じます」
――「人間として」とは、具体的には?
「その例えば、約束を守るとか。そういう単純なことさえ、太っていた当時は曖昧にされがちでした。待ち合わせの時間に誰もこなかったり、急にドタキャンがあったりとか。多分、相手にとって“対等に扱うべき人間”ではなかったのかな…。今はそんなことは全くなくて、本当に人間対人間の接し方に変わったなって思いました。こんなに外見で人の対応って変わるんだって『絵に描いたような変化』を目の当たりにしました」
――それは最近よく話題になるルッキズム(外見至上主義)の一面でしょうか?
「そうかもしれません。最近は世の中全体で外見について冷静に語る機会や見直す機会が増えてきたと感じます。でも、頭で理解しているつもりでも、見た目じゃないと言っていても、誰の心にも無意識で『美しい人が上位』みたいな考えが根強くあるのかもしれません……結局どこか行動に出てるんじゃないかな。自分の経験を通して考えると、残念なことですが、それはあると思います」
「締めのラーメンも食べないの?」ダイエットを阻む友人の言葉
――ダイエット期間中、変身途中の段階での周囲の反応はいかがでしたか?
「ダイエットの中間地点くらいの、まだ結果が体型に反映しきれていない頃は『それでホントにダイエットしてるの?』みたいにからかわれたこともありましたし、太っている私がダイエットしていること自体を、からかうネタにされがちでした。だから隠してた時期もあります。それに、あの、私は元々食べることは大好きなんですけど…」
――今年4月に出版された『トレえみDIET!』(扶桑社)でも、おいしそうなダイエットレシピがたくさん載ってますね。これは食に愛着があるんだろうなと感じました。
「はい。それだけ食べることが好きな私が糖質の高いものを控えると『え? そんなちょっとしか食べないの?』とか『締めのラーメン食べないの?』みたいに言われていました」
――それはもしかして、ダイエットを諦めさせようと…
「その意味もあったと思います。あと、だいぶ痩せ始めて体に変化が出てきた頃に、同じく太ってる友人から、そっちに…何て言うのかな?“綺麗になる世界”に行くなよ的な雰囲気を感じた時もありました。無理にお菓子に誘われたりとか『もっと食べて食べて』って迫られたり」
――足の引っ張り合い…仲間が巣立っていくのを止めようとする感じ?
「(苦笑)遠まわしな行動で、行くな!って引き止められているような感覚でした。ただ、自分も太っていた時に身近で綺麗な方向に変化していく人がいたら、阻止したいと思ったかもしれません。だから、そういった雰囲気を感じた時も『あぁなるほど』と改めて自分がどんなにネガティブだったかを知る機会になりました。今なら相手のうずまく感情もわかるような気がします」
――以前はネガティブだった?
「そうなんです。ダイエットしたら外見だけでなく性格も考え方も全然変わりました!自分で言うのもなんですが、別人のよう(笑)。以前はネガティブな感情が湧きやすい性格で。細い人や綺麗な人を見ると強い嫉妬から『綺麗に見えるけど実はこうだよね』みたいな悪口を言ったり。今は『うわ、綺麗!』って感動できる。良いことには“本当に良いね”と素直な目を向けることができるようになりました」
――それは自分に自信がついたから?
「理想の体型になって心に余裕が生まれたのもあるかもしれませんが、自分に向き合う時間が増えて、自分で自己評価を上げていくようになったからだと思います。第三者に評価してもらうより、自分で『今日頑張ったから今日も私偉い!』という自分の達成感を大切にしてます。だから、他の人に変に評価づけすることも少なくなったのかもしれません」
――同性からからかいや嫉妬心を向けられながらもダイエットをやり遂げたトレえみさん。これからさらにどんな活動をしていきたいと思っていますか?
「もっと多くの人に私のダイエット方法を伝えたいですね。Twitterやインスタで色んな情報を発信しつつ、より広く伝えられる機会に出会えるように、活動を続けようと思っています」
(取材・文/後藤直子)
【比較写真】だるだるのお腹とヒップが激変…トレえみの美ボディ(全身あり)
■「ルッキズム(外見至上主義)は誰の心にも無意識で根強くある」
「173cmの高身長で90kg近かったので、本当に「大きい女」だったんです。飲み会とか男性がいる場では、引き立て役に回されがちでした。ネタとして使われるようなことが多かったですね。“あなたは笑わせ担当ね”みたいな雰囲気で。友達からも「あの時のあなた面白かったよね」みたいな振りとかあったし、男性陣からも、ネタキャラとして認識されていたと思います」
――それは気持ち的につらかったですよね。
「当時はその方が楽だったんですよ。どうせ太ってるし、ああ私はそっちのキャラねって。もちろん嬉しくはなかったけど、笑わせ役に徹してました。それに依存体質でしたし」
――何に依存していたんですか?
「どんな形でもいいから人に認めてもらうこと。必要としてもらえることが嬉しくて、だから笑いものにされるような飲み会でも誘われれば必ず行ってました」
――笑いものにされると、わかって参加を?
「それでもよかったんです。“どんな形でも必要とされる場にいられるからいいよね”って。そもそも呼んでもらえるかな、呼んでもらえなかったらどうしようって、そんなことばかり必死でいつも考えてました。自分を大切にしていないというか、存在価値を他人からの評価にゆだねて、頼っていた感じですね」
――現在は、周囲からトレえみさんに向けられる目も全く変わったでしょう?
「すごく変わりました。変な話『人間として見てもらえるようになった』じゃないですけど。それくらいの違いを感じます」
――「人間として」とは、具体的には?
「その例えば、約束を守るとか。そういう単純なことさえ、太っていた当時は曖昧にされがちでした。待ち合わせの時間に誰もこなかったり、急にドタキャンがあったりとか。多分、相手にとって“対等に扱うべき人間”ではなかったのかな…。今はそんなことは全くなくて、本当に人間対人間の接し方に変わったなって思いました。こんなに外見で人の対応って変わるんだって『絵に描いたような変化』を目の当たりにしました」
――それは最近よく話題になるルッキズム(外見至上主義)の一面でしょうか?
「そうかもしれません。最近は世の中全体で外見について冷静に語る機会や見直す機会が増えてきたと感じます。でも、頭で理解しているつもりでも、見た目じゃないと言っていても、誰の心にも無意識で『美しい人が上位』みたいな考えが根強くあるのかもしれません……結局どこか行動に出てるんじゃないかな。自分の経験を通して考えると、残念なことですが、それはあると思います」
「締めのラーメンも食べないの?」ダイエットを阻む友人の言葉
――ダイエット期間中、変身途中の段階での周囲の反応はいかがでしたか?
「ダイエットの中間地点くらいの、まだ結果が体型に反映しきれていない頃は『それでホントにダイエットしてるの?』みたいにからかわれたこともありましたし、太っている私がダイエットしていること自体を、からかうネタにされがちでした。だから隠してた時期もあります。それに、あの、私は元々食べることは大好きなんですけど…」
――今年4月に出版された『トレえみDIET!』(扶桑社)でも、おいしそうなダイエットレシピがたくさん載ってますね。これは食に愛着があるんだろうなと感じました。
「はい。それだけ食べることが好きな私が糖質の高いものを控えると『え? そんなちょっとしか食べないの?』とか『締めのラーメン食べないの?』みたいに言われていました」
――それはもしかして、ダイエットを諦めさせようと…
「その意味もあったと思います。あと、だいぶ痩せ始めて体に変化が出てきた頃に、同じく太ってる友人から、そっちに…何て言うのかな?“綺麗になる世界”に行くなよ的な雰囲気を感じた時もありました。無理にお菓子に誘われたりとか『もっと食べて食べて』って迫られたり」
――足の引っ張り合い…仲間が巣立っていくのを止めようとする感じ?
「(苦笑)遠まわしな行動で、行くな!って引き止められているような感覚でした。ただ、自分も太っていた時に身近で綺麗な方向に変化していく人がいたら、阻止したいと思ったかもしれません。だから、そういった雰囲気を感じた時も『あぁなるほど』と改めて自分がどんなにネガティブだったかを知る機会になりました。今なら相手のうずまく感情もわかるような気がします」
――以前はネガティブだった?
「そうなんです。ダイエットしたら外見だけでなく性格も考え方も全然変わりました!自分で言うのもなんですが、別人のよう(笑)。以前はネガティブな感情が湧きやすい性格で。細い人や綺麗な人を見ると強い嫉妬から『綺麗に見えるけど実はこうだよね』みたいな悪口を言ったり。今は『うわ、綺麗!』って感動できる。良いことには“本当に良いね”と素直な目を向けることができるようになりました」
――それは自分に自信がついたから?
「理想の体型になって心に余裕が生まれたのもあるかもしれませんが、自分に向き合う時間が増えて、自分で自己評価を上げていくようになったからだと思います。第三者に評価してもらうより、自分で『今日頑張ったから今日も私偉い!』という自分の達成感を大切にしてます。だから、他の人に変に評価づけすることも少なくなったのかもしれません」
――同性からからかいや嫉妬心を向けられながらもダイエットをやり遂げたトレえみさん。これからさらにどんな活動をしていきたいと思っていますか?
「もっと多くの人に私のダイエット方法を伝えたいですね。Twitterやインスタで色んな情報を発信しつつ、より広く伝えられる機会に出会えるように、活動を続けようと思っています」
(取材・文/後藤直子)