※この記事は2011年12月23日にBLOGOSで公開されたものです

2011年4月、「モバゲー」のCM発表会見に出た水嶋ヒロ（撮影：野原誠治）写真一覧
BLOGOSで振り返る2011年：2月
2010年9月、俳優として活躍していた水嶋ヒロ氏が突如、所属事務所「研音」を退社し、執筆活動に専念すると発表された。人気絶頂の俳優が作家に転身するという衝撃的なニュースとなった。さらに1カ月後には本名である齋藤智裕名義で執筆した処女小説『KAGEROU』が第5回ポプラ社小説大賞を受賞したことがわかった。この賞は1200以上もの応募作品から選ばれたという。多分野で才能を開花させる水嶋氏に注目が集まり、処女作がベストセラーになるという快挙を達成した。

しかもポプラ社によれば、水嶋氏は自身が俳優・水嶋ヒロであるということを隠して応募、受賞したとしており、しかも本人は賞金2000万円を辞退。こうしたストーリーには驚嘆の声があがった。

とはいえ、その鮮やかすぎるデビュー劇は同時に議論も巻き起こした。ブロガーのやまもといちろう氏は12月22日のエントリー「週刊ポスト『水嶋ヒロ（本名：齋藤智裕）受賞は八百長』の余波が面白い件について」の中で、「まず小説がどうしようもないほど面白くないこと、その割に舞台装置が豪華で、しかも本がしっかり売れてしまったので、貧乏純文業界の声のでかい人たちが激怒して騒ぎが拡散しているという状況そのものがコメディ」と評している。

■BLOGOSで振り返る“水嶋ヒロ氏と『KAGEROU』”
・水嶋ヒロ「KAGEROU」。ポプラ社がなぜヤラセに「踏み切った」のか、走馬灯のようにぼんやりなんとなく考えてみる。 - 2011年2月9日
・週刊ポスト「水嶋ヒロ（本名：齋藤智裕）受賞は八百長」の余波が面白い件について - 2010年12月22日
・水嶋ヒロ「KAGEROU」出版！　ポプラ社が「初めての責任販売」に踏み切る「ワケ」 - 2010年11月26日