左からヘーベデス、シュールレ、ゴメス【写真:Getty Images】

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独代表として活躍したFWシュールレ、DFヘーベデスが29歳と32歳の若さで引退

 新型コロナウイルスのパンデミックで数カ月間の中断を挟んだ波乱の2019-20シーズンも佳境を迎えている。

 そんな今シーズンを最後に現役から引退するスター選手たちを紹介する。2014年ブラジル・ワールドカップ(W杯)の優勝メンバー2人から、EURO2004の得点王、ブンデスリーガ史上最高の助っ人FWなど、ビッグネームがピッチに別れを告げる。

 大きなインパクトを与えたのが、2014年のブラジルW杯を制したドイツ代表メンバー2選手の引退だ。同大会決勝のアルゼンチン戦でMFマリオ・ゲッツェのゴールをアシストするなど攻撃の貴重なオプションとなっていたFWアンドレ・シュールレと、最終ラインでマルチな活躍をしたDFベネディクト・ヘーベデスが、それぞれ29歳、32歳の若さで引退する。

 シュールレはレバークーゼンでブレーク後にチェルシーやドルトムントなどのビッグクラブでプレー。ヘーベデスはシャルケの主将として長く活躍し、元日本代表DF内田篤人(鹿島アントラーズ)と同僚だった。

 14年W杯には出場できなかったものの、同じくドイツ代表のFWマリオ・ゴメスも現役引退を発表。一時はJリーグ行きも報じられたが、日本代表DF遠藤航の所属するシュツットガルトで1部昇格を置き土産に引退することを選んだ。

 メジャー大会での実績を持つ選手では、38歳の元チェコ代表のFWミラン・バロシュも今季限りで引退する。チェコ代表として93キャップ41得点という輝かしい成績を持ち、ベスト4入りしたEURO2004で得点王(5得点)の活躍が印象に残っているサッカーファンも多いだろう。

 リバプール時代の2004-05シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグ優勝も経験したストライカーは、プロデビューを果たしたクラブでもあるチェコ1部バニーク・オストラヴァでのプレーを最後に現役を退く。

大迫所属のブレーメンから41歳大ベテランが引退、大器晩成の元スペイン代表FWも決断

 イングランドでは、エバートンの左サイドバックDFレイトン・ベインズが引退を発表した。セットプレーの名手ともして知られ、プレミアリーグで通算39得点37アシストを記録。英紙「ザ・サン」によれば、プレミアリーグ史上最も得点に関与したDFとして歴史に名を残している。カルロ・アンチェロッティ監督から契約延長オファーを提示されたようだが、それを固辞して35歳での引退を決断した。

 日本代表FW大迫勇也の所属するブレーメンでは、元ペルー代表FWクラウディオ・ピサーロが引退。41歳の大ベテランはブンデスリーガで外国人選手として歴代最多490試合出場を誇り、通算197ゴールもバイエルン・ミュンヘンのポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキに次ぐ歴代2位の大記録だ。ブンデスリーガ史上最高の助っ人FWは、2018年に4度目の復帰を果たしたブレーメンを現役生活最後のクラブに選んだ。

 スペインではアスレティック・ビルバオのFWアリツ・アドゥリスが新型コロナウイルスによる中断期間中に引退を発表した。39歳のストライカーは今季開幕戦のバルセロ戦で豪快なオーバーヘッドシュートを決めたが、その後は負傷離脱もあってラストシーズンはその1得点に終わった。2016年には35歳でスペイン代表に復帰を果たすなど、息の長い活躍を見せたが、約20年間のプロキャリアに終止符を打った。

 その他にも、オーストラリア代表のキャプテンとして活躍したMFミル・ジェディナク、ビジャレアル一筋でプレーした元スペイン代表MFブルーノ・ソリアーノ、今季のフランスカップ決勝でパリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・ムバッペへの危険タックルで一発退場となったサンテティエンヌのDFロイク・ペランといった実力者たちが今季限りでスパイクを脱ぐことが決まっている。(Football ZONE web編集部)