スト4日目の23日、現場の人員増を叫ぶ労組員=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国の全国鉄道労働組合(鉄道労組)と韓国鉄道公社(コレール)の労使交渉が25日午前に妥結した。労組は交代制勤務の導入や人員増、賃上げなどを求めて20日午前9時から実施していた無期限のストを撤回し、25日から高速鉄道(KTX)などの通常運行を再開する。ただ、すべての列車の運行が完全に正常化するまでには1〜2日を要する見通しだ。

 労組のスト決行により、KTXや広域電鉄、セマウル号、ムグンファ号などの旅客列車と貨物列車の運行本数が平時の3〜7割程度に減った。通期時間帯の交通が激しく混雑し、輸出入業などの物流も停滞した。大学入試を控え鉄道を利用しようとしていた受験生にも影響を及ぼした。

 労組の要求にはソウル・水西発の高速鉄道(SRT)運営会社のSRとコレールの統合という労使交渉では妥結が難しい内容も含まれており、ストの長期化が懸念されていた。

 だが、南部の釜山で25〜27日に韓・東南アジア諸国連合(ASEAN)特別首脳会議などが予定されていることに労組執行部は負担を感じていたようだ。また、コレールとSR統合に関連して国土交通部が会議を開いたとされることがきっかけになったとみられる。労使は23日午前から本交渉を再開し、妥結に至った。