日本対スコットランド戦終了後、感動のシーンが起きた【写真:石倉愛子】

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快進撃の日本にまつわる名場面をプレーバック

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で開催国の日本は8強で敗退。しかし、史上初の決勝トーナメント進出で国民的な盛り上がりを見せ、熱狂を呼んだ。ここでは今大会の日本の名珍場面をプレーバック。涙と笑顔に溢れた様々なシーンを振り返る。今回は13日のスコットランド戦後に作った“ノーサイドの花道”だ。スポーツマンシップ溢れるシーンを大会が動画付きで公開し、感動を呼んだ。

 明と暗はくっきりと分かれた。しかし、互いを思う気持ちがピッチ上で形になった。試合後、敗退が決まり、がっくりとうなだれ、引き揚げようとするスコットランド選手たち。それを通路付近で出迎えたのは日本の面々だった。選手が2列に分かれ、花道を作って相手選手を通した。拍手して労い、ある者は肩を叩き、健闘を称え合った。すると、スコットランドもお返しした。

 選手がひと通り、通り過ぎるとその先で2列に分かれ、花道を作って今度は日本の選手を通した。アイルランドとともにA組の2強の一角に挙げられながら味わった1次リーグ敗退。表情は決して明るくない。そんな屈辱の中でなお、勝者を称えようとする姿勢は立派だった。温かいノーサイドの精神に客席のファンも視線を奪われた一幕を大会公式ツイッターは動画付きで公開した。

「激闘を繰り広げた両チームが健闘を讃え合い、敬意を表します ノーサイドの精神に心打たれる瞬間です」と紹介された投稿には「ノーサイドの精神素敵すぎます」「いやぁ〜泣ける」「あれだけ激しくぶつかり合ったのに双方紳士だなあ」「スコットランド、本当に悔しいだろうに。素晴らしい! 美しいよ両チームとも!!」などとコメントが続々と書き込まれ、反響となった。

 今大会、ラグビー特有の文化として相手に敬意を示し、何度も見られた花道を作るシーン。1次リーグの勝者と敗者が分かれた場面とあって、多くの人の胸を打つシーンとしてファンの脳裏に刻まれた。(THE ANSWER編集部)