名将・矢野に学ぶ短期決戦の心構え!今こそ埼玉西武ライオンズは「あと3つ負けられる」と現状を前向きにとらえるべき件。

写真拡大 (全3枚)

諦めるな!あと3つ負けられる!!

いよいよ開幕したプロ野球クライマックスシリーズ・ファイナルステージ。ミラクルタイガースとの1985年日本シリーズ再現を狙う我が埼玉西武ライオンズは、福岡ソフトバンクホークスを本拠地に迎えての対戦。シーズン1位のアドバンテージと十分な休養期間を持って、万全の状態での開幕です。

しかし、結果は負け。終盤3イニングには1点・2点・3点とじょじょにダムが決壊するように打ち込まれ、逆転負けを喫しました。戦前には「初戦ニールで勝つやろ」「中4日の6戦でニールで勝つやろ」「あと1個くらいは間違って勝つやろ」という完璧な計算を立てていたものが、いきなりこの計算は崩れ去りました。もはやライオンズは風前の灯火です。

↓一部のインターネットでは心ない声が上がる!

もう諦めてるのか!

これだからインターネットのクズは!



敗因と言うほどのことではありませんが、原因というのはいくつか挙げられます。まず西武は4点しか取れませんでした。シーズンのチーム防御率が4点を超えるチームですから、4点では勝てない計算です。最低でも5点取らなければいけなかった。

その意味では4点目をあげた直後の中盤の攻撃、無死二塁から追加点を取れなかったところが勝負の分かれ目だったかなと思います。結果論ではありますが、直後の相手の攻撃でホームランが飛び出したことで、4-3という接戦に持ち込まれてしまいました。ソフトバンクは「ここは左が2枚つづくから新しいピッチャー出しとこ」くらいの感じで投手を替えられる地力のあるチーム。継投合戦になれば勝ち目はありません。

なにせ西武にはよかろうが悪かろうがプロのマウンドで通用する継投が3人くらいしかいないのです。しかもそれは「1人1殺」ならぬ「1人1点」くらいずつ取られるような陣容。7・8・9回で1点ずつ取られることを前提に、終盤の継投合戦に4点リードで突入する。それができないようならスッキリと諦める。それぐらいの覚悟でいきたいもの。自分たちはそういうチームなのだから、そうじゃない形で負けたときに「何かを失った」ような気持ちになってはいけないでしょう。

まず先制、そして中押し、ダメ押し。打って打って打ちまくる。それは一般論とは違いますし、短期決戦ではなかなか難しいことですが、その勝ち方しか西武には現状ありません。相手が「追いつけるかも?」と思っている間は出てくる投手の質も高く、引き離すことは難しいわけです。「勝ちパターンの投手は出せない」と思わせる状態の点差で推移し、「終盤はお互いに3点ずつを取り合って終了」というバテバテで試合終了を迎えないと、最後にまくられるのです。

若干の守乱、継投策の疑問など反省点もありましたが、最終的には「点を取れなかったからしゃーない」で反省会は解散としたいもの。今後の試合でもし同様の展開がありましたらば、「8回頭から守護神増田で回跨ぎ」という決死の継投などを繰り出してもいいでしょう。他球団はそうやっています。山崎康晃も藤川球児も8回から出てきています。それぐらいの必死感があるほうがお客さんも燃えると思いますからね!

↓パスボールでの失点は痛恨だったけれど、それよりも打って返すべき!


ホームラン打てばよろしい!

4点で勝とうなんておこがましいとは思わんかね!

まぁ、このような負けを経てもなお、シーズン1位のアドバンテージによって「1勝1敗」というのは僥倖です。シーズンの最後にピュッと抜いただけで、1年の大半はソフトバンクが1位だったのです。それを最後にピュッと抜いただけで「優勝の栄誉、1勝のアドバンテージ、本拠地開催」をいただいたのですから、最初にひとつ「御返礼」するくらいは当然でしょう。

セ・リーグの名将・矢野監督は、率いる阪神が序盤の5失点でスコーンと負けたあともこう言っています。「あと1つ負けられる」と。まだひとつ負けてもいいというこのポジティブさ。このCSファイナルステージにあたり、SNSなどで阪神ファンは「ファイナルステージは2つ負けられる」「読売には試合勘がない」「金本がまいて矢野が育てた」という論調で、「阪神有利まであるで」とポジっていました。素晴らしいじゃないですか。同じ試合なら、そうやって楽しく見ていきたいもの。さすが阪神、1985年以来日本一がない歴戦の短期決戦下手糞球団です!

↓さすが名将・矢野、ポジティブやのぉ!望月(誰?)で巨人のエース格・山口を無駄遣いさせるとは策士やで!

24時間後:「もう1個も負けられない」
48時間後:「ご声援ありがとうございました!」
72時間後:「戦力外選手についてお知らせ」

この落ち着き、「間違って勝ち上がったチーム」同士として見習っていきたい!




今こそ名将・矢野監督を見習って前を向くべきとき。僕はライオンズ選手・スタッフにこう言いたい。「あと3つ負けられる」と。まぁ3つ負けたらCS敗退になるわけですが、今季もプロ野球をお楽しみいただいたお客様に、自分たちの試合を最低でもあと3つはお見せできるのです。それを前向きにとらえて欲しいもの。

2つ負けたら崖っぷちなのではなく、負けも含めてあと最低3試合はお客様を楽しませることができるのです。ほかの競技でワールドカップに臨むチームなら、全部敗色濃厚の試合でも与えられた3試合に全力を尽くすわけですし、グループステージ敗退が決まったあとの試合も「せめて一矢報いよう」と戦うわけです。3試合もあったらひとつくらいは「これは西武の野球」という試合も出せそうじゃないですか。勝ち負けはともかく。

なお、僕は、ラグビーと掛け持ちとなっており、西武のCSに関しては4戦と6戦のチケットを持っております。僕の楽しみを最大化するという意味では「勝ったり負けたりしながら、6戦目までやる」というのが希望であり、現状は「まず1つ負けて4戦目があることが決まってホッとした」くらいの話です。ここから勝ったり負けたりしながら第6戦まで突入してもらえればベスト。そこで4つ目の負けを見守ることになるなら、それはそれで満足です。辻監督(※辻は1点しんにょう)の男泣き、楽しみです!

↓「試合がある喜び」を打ち消すような負けはない!たとえ全部負けてもあと3試合はできる喜びを感じていこう!みんないい顔!

4戦目突入でまずガッツポーズ!

2つ勝って6戦目に突入したらさらにガッツポーズ!

そして台風がそれたらおまけにガッツポーズ!




次の3連休を最後まで野球をやっていられるように頑張ってください!