「どこから来たの?」と聞かれたら、きっと埼玉県民はこう答えるはず――。そんなツイートが話題になっていた。

こちらはツイッターユーザー「さいたま撮り鉄(@camerad5100)」の投稿。群馬県民が「どこから来たの?」と埼玉各地の人に質問をすると、どこと答えるのかをまとめたものだ。

春日部と久喜はその通りに答えるのだが、それ以外の地域を見るとちょっと背伸びをして近くにある有名な街から来たと偽っている。

確かに投稿者の言う通り、盛っている印象がある。

自分の住んでいる市が通じない?


ツイートを読んでいくと、正直に回答した春日部と久喜以外は伊奈「大宮」や坂戸「川越」のように地元から近い位置にある有名な街で応える傾向があるようだ。

岩槻が大宮、与野が浦和と盛っているが、同じさいたま市内であるため許容できる範囲だろう。

中には川口が東京、朝霞が練馬、松伏が野田といったように県を跨いだルール違反のような盛り方も。埼玉県民である受難を共有しないとは――許しがたい。

かなり極端な気もするが、ツイッター上には、

「これはがちです」
「朝霞『練馬』はわかりみが深い めちゃくちゃ言いそう」

といったコメントが寄せられているため、的を射た指摘だったようだ。

かくいう筆者も埼玉県民だが、この質問には正直に答えられない。こちらもツイッター上で指摘されているが、

「そう言わんと伝わらないこと多くて...」
「盛るっていうか大宮って言わんと通じないからしゃーない感がある」
「細かい地名はなかなか通じないので有名なとこで言うことありますよね」

このように通用しない問題も存在するのだ。

筆者は白岡と正直に答えていた時期もあったが、町田と横浜の人間に鼻で笑われ、話題を黙殺された苦い経験を経てからは「久喜」と盛っている。

とはいえ、埼玉は市の数が全国で1番多い。町と村を含めても全国3位の自治体の多さのため、県民でも覚えているか危うい人が多い。

ましてや県外になれば知らない人の方が多くて当たり前と言える。あまり責められたものではないからこそ、地元へのプライドをかなぐり捨てて盛る。

ツイートに登場しなかったが、ツイッターには、

「鶴ヶ島『川越』」
「狭山『所沢』」
「和光『練馬』」

ちなみに富山から上京したS記者は和光市に居を構えているにも関わらず「西高島平(板橋区)」と答えた。

S記者のように見栄や虚栄心、埼玉県民である現実から逃れたいがために盛っている人もいるが、やむを得ない理由でそうする人もいる。

市の数の多さか、はたまた人の心の問題なのか。埼玉県民の事情が垣間見える投稿だった。