「チョコボール」や「おっとっと」などの商品で知られる森永製菓。そんな同社の問い合わせ対応が、いまツイッターで注目を集めている。

こちらはツイッターユーザーのkosuke(@kou_karento_180)さんの投稿。真っ黒にコゲたようなおっとっとを見つけ、森永製菓に現物を送ったところ、お客様相談室からとても丁寧な返事が届いたという。

この投稿は、1万件以上のリツイート、2万8000件を超える「いいね」が寄せられるなど、大きな注目を集めている。いったい、どんな手紙が届いたのかというと――。

目視検査、マイクロスコープ観察...


送られてきた手紙では、冒頭で今回の件を謝罪し、

「受領致しましたものは、『おっとっと』の生地に別の生地が一緒に焼成されたものと判断致します」

と説明。現物について目視検査のほか、「マイクロスコープ観察」、「赤外分光光度計分析」といった検査を行ったとして、その結果を以下のように報告している。

「(1)ラップに包まれた『おっとっと』1粒を目視検査しましたところ、中心部分に膨らみが見られず、中心付近に灰黒色の固まりが見られました。尚、同時に受領致しましたものの包装状態及び、『おっとっと』の色調・形状に異常は認められず、異質なものはみられませんでした」

「(2)灰黒色の固まりをマイクロスコープ観察しましたところ、大きいものは8ミリメートル・幅7ミリメートル程で、『おっとっと』の生地に入り込みました状態のものでした。恐らく、『おっとっと』の生地に付着した状態で、焼成されたものと推察致します。
また、糊状に固まりました状態のもので、一部を削り取り、水に浸しまして潰すと膜状に伸びるものでした。更に観察をしましたところ、膜状の中に、でんぷん粒が見られました」

「(3)このものを赤外分光光度計分析しました結果、『おっとっと』の正常部分と同様の波形が見られました」

こうした検査結果を詳細に記したうえで、森永製菓側は、

「恐らく、『おっとっと』を成型・焼成します工程の何れかの場所で、器材などに付着していました生地が擦られ、灰黒色に変色して固まりましたものが、機械の振動・衝撃等を受けて外れ、経路内に紛れ込み生地に付着し焼成されたものと推察致します」

と説明。その上で、

「通常は日常・定期的な点検・清掃、或いは検品作業等で取り除かれますが、あってはならないことですが、見逃されてしまったものと思われます。何れに致しましても、このような製品をお手元にお届けしてしまった事に対しまして、誠に申し訳なく存じております」

と謝罪している。

徹底的な検査と丁寧な説明の上で謝罪。さらにこれだけでなく、おっとっとを始めとした森永製菓の製品がダンボールにびっしりと入って届いたそうだ。こうした対応には、手紙を受け取った投稿者も「森永すげぇwwwwwwww」と感想を漏らしていた。

このツイートにはこんな反響が。

19年7月11日のJタウンネットの取材に応じた森永製菓の広報担当者によると、実はこの手紙を送ったのは8年ほど前のことだという。そのため、詳細については「対応の経緯を調べることが難しい状況です」としたが、

「大前提としてあってはならない不都合品へのご連絡に対して、ごく当たり前の対応を行ったまでです」

としていた。