<巡回控訴裁は「トランプ大統領のツイッターブロックは憲法違反」としたが、では、自分をブロックしたオカシオコルテス下院議員も、と連邦地裁に提訴する人物が現れている......>

ドナルド・トランプ大統領が(Twitterでの)ユーザーブロックを許されないなら、他の政治家も平等にブロックを許されないはずだ──。ユーチューバーでニューヨーク州議会候補のジョセフ・サラディーノが7月10日にそうツイートし、自分をブロックした同州選出の下院議員(民主党)、アレクサンドリア・オカシオコルテスを提訴した。

控訴裁「トランプ大統領のユーザーブロックは憲法違反」

ニューヨークの巡回控訴裁は9日、トランプ大統領が自身の公式Twitterに批判的なコメントをした人物をブロックするのは、言論の自由を保障する合衆国憲法修正第1条に違反するという判断を示した。米ロイターによると、米司法省は上訴するとみられる。

控訴裁は判決で、「憲法修正第1条は、公的目的でソーシャルメディアのアカウントを利用する公務員が、オンラインでの対話で意見が異なることを理由に特定の人々を締め出すことを認めていない」とした。

オカシオコルテスを狙い打ち?

サラディーノはこれを受け、自分をブロックしたオカシオコルテスを連邦地裁に提訴すると、訴状を作成する動画を添えてツイートした。


サラディーノは「私がオカシオコルテスの政治的な投稿の1つにコメントした後、ブロックされた」としている。

同日、やはりコルテスにブロックされた元ニューヨーク州議会議員のドヴ・ハイキンドもオカシオコルテスを提訴したとツイートした。

オカシオコルテスは昨年11月の米議会中間選挙で初当選した28歳のヒスパニック系女性議員。Twitterの個人アカウントを積極的に利用し、左派的な政策を掲げて若者や移民の支持を獲得した。

当選後は議員としての公式アカウントも開設したが、アクティブなのは現在も個人アカウントの方で、このアカウントを公的な目的で使っていると見なされる。

オカシオコルテスは今のところ、提訴されたことについて特にツイートしていない。

佐藤由紀子