「架空の女性社員」名乗りメール、ほかにも... 人材会社の営業手法が物議、社長「反省しております」
副業仲介サービスの「シューマツワーカー」(東京都渋谷区)が2019年4月8日、営業メールで女性の名前を騙るなど不適切な行為をしていたとして謝罪した。
同社の松村幸弥社長はJ-CASTニュースの取材に「節度や配慮に欠けた対応であったと認識、反省しております」と答えた。
登録者いないのに「増えてきてるんで」
シューマツワーカーは16年9月に設立。17年7月に副業仲介サービスを始め、19年2月に登録者は7000人を超えた。4月4日には人材サービス大手のエン・ジャパンと業務提携を発表している。
物議を醸したのは、松村社長が18年12月にビジネス交流サイト「Wantedly(ウォンテッドリー)」に投稿した記事だ。
起業から資金調達までの道のりを振り返った内容だが、19年4月初旬に「これはさすがに無い」「倫理観が問われる案件」とツイッターで多数の指摘を受け、その後非公開となった。
批判を集めたのは、以下のような営業トークをしていたと告白したためだ。
「初めてのお客さんは、西新宿にあるWEBメディアを運営しているスタートアップだった。(中略)『登録者けっこう増えてきてるんで、すぐ見つかると思います!』と言った。もちろん、登録者なんていない(中略)すぐに、知人のRailsエンジニアに『副業しようぜ!こんなめっちゃいい会社で、こんな魅力的な経営者がいて、こんないい条件!絶対やった方がいい!』と言いまくる」
「アポが入っちゃって、、代わりに代表の松村がいきます」
また、ある手法を使って、メールアドレスを50件集めたとも明かす。
「とにかく時間さえかけて地道に頑張ったら、スキル言語毎にエンジニアのメールアドレスを、ほぼ無限に取得できる手法だった(もちろん正規ルートの手法だ。今はもうそれできなくなったけど)」
集めたアドレスには、女性の名前を騙って営業メールを送信した。
「次に、『竹田あやな』という架空の人物を作り、メールアドレスを発行した。そして、集めたエンジニア達のリストにメールを一斉に送る。『初めまして!!突然すいません!わたし、竹田あやなと申します(^^)』返信率7%だった。副業したいニーズは一定あると確信した。試しに『星耀介』の名前でメールをしてみる。返信率3%だった。女の子ってすごいわ。当然、竹田あやなは会いにいけなく、 『あ、その日ちょうどさっきアポが入っちゃって、、代わりに代表の松村がいきます><』と返信する」
これら手法が批判を浴び、同社は4月8日、フェイスブックで、「多くの方々にご不快な思いをさせたことを深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」と謝罪した。
一連の手法については「弊社創業初期でのエピソードであり、現在は行っておりません。また今後も、同様のことが無いよう徹底して参る所存でございます」と説明する。
松村社長はJ-CASTニュースの取材に、「節度や配慮に欠けた対応であったと認識、反省しております。そのような内容を記事掲載したこと自体につきましても、節度や配慮に欠ける対応であったと認識しております」とコメントした。