嘘つきは、戦争の始まり。

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宝島社は7日、「嘘」をテーマにした企業広告を掲載した。

広告のメインコピーは、「嘘つきは、戦争の始まり。」と「敵は、嘘。」の2つ。「嘘つきは、戦争の始まり。」のビジュアルは、湾岸戦争本格化のきっかけとなった油まみれの水鳥となっている。広告ではこの水鳥が「イラクが油田の油を海に流した」証拠とされたが「真偽はいまだ定かではない」との事例を挙げ、過去の「陰謀も隠蔽も暗殺も、つまりは、嘘」と断じた。さらに現在では「多くの指導者たちが平然と嘘をついている」とし、「今、人類が戦うべき相手は、原発よりウイルスより温暖化より、嘘である」と主張した。

一方の「敵は、嘘。」には、ローマにある彫刻「真実の口」に手を入れようとするビジュアルが掲載。「いろいろな人がいろいろな嘘をついている。子どもの頃から『嘘をつくな』と言われてきたのに嘘をついている」と苦言。「陰謀も隠蔽も改ざんも粉飾も、つまりは嘘。世界中にこれほど嘘が蔓延した時代があっただろうか。いい年した大人が嘘をつき、謝罪して、居直って恥ずかしくないのか」と疑問を呈した。

いずれも、「この負の連鎖はきっと私たちをとんでもない場所へ連れてゆく」と懸念。「嘘に慣れるな、嘘を止めろ、今年、嘘をやっつけろ」とのメッセージで結んでいる。

宝島社は広告について、「嘘が蔓延している今の世界に対して、嘘についてあらためて考え、そして、嘘に立ち向かってほしい」とコメント。「嘘つきは、戦争の始まり。」が朝日新聞朝刊に、「敵は、嘘。」が読売新聞朝刊と日刊ゲンダイに掲載されると、Twitterでは「こういう攻めてる広告って色々難しいのに凄い」「嘘を放置する社会の先には破滅あるのみ」「なんとも複雑な気持ちが駆け巡る。一言で言えば『シュールすぎる』」といった様々な声が寄せられ、大きな反響となっている。