AFX通信によると、米労働省が2日に発表した11月の雇用統計によると、同月の非農業部門就業者数（軍人を除く、季節調整済み）は前月比21万5000人の増加となった。市場予想22万3000人にほぼ沿う内容となった。失業率は前月から横ばいの5.0％。

　　過去2カ月（9−10月）の改定値は1万3000件増と上方修正された。特にハリケーン「カトリーナ」の影響がみられた9月分は当初発表が3万4000人の減少、さらに先月の8000人減少の改定を経て、最新の改定値では1万7000人の増加となり、ハリケーンの影響を受けながらも雇用が増加していたことが示された。

　　ただ、ハリケーンで被災し一時避難をしていた90万人以上の成人のうち、半分が11月半ばまでに元の住んでいた地域に戻ったが、また避難中の成人の失業率は27.8％に達する。さらに職探しをせず、労働人口に加わっていない人々も多いとみられている。

　　11月の平均時給は、前月比3セント(0.2％)増の16.32ドル。前年比では3.2％増と2003年3月以来の大幅な上昇。週平均労働時間は、前月から0.1％低下の33.7時間だった。総労働時間は前月から0.1％低下。

　　11月は生産部門が5万人の増加で、うち建設は3万7000人増加、製造業は1万1000人増加した。サービス部門は16万5000人の増加、うち小売業は9000人の増加、ビジネス専門職が2万9000人の増加、医療・教育が3万6000人増、娯楽・接待業は2万9000人増、政府は2万1000人増だった。

　　278業種のうち就業者を増やした業種は62.4％と2004年5月以来の高水準となった。　【了】