「スイーツ巡礼」でイメージアップ? 西国三十三所の新境地
[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2017年4月18日放送の「石田ジャーナル」のコーナーでは、西国三十三所の取り組みについて取り上げられました。
西国三十三所は日本最古の巡礼路といわれていて、総距離およそ1000キロ、33全てを回ると「現世で犯したあらゆる罪業が消滅し、極楽往生できる」とされています。そんな巡礼路が来年、記念すべき草創1300年を迎えるにあたって、33のお寺が一丸となり始めた取り組みがあります。
伝統や格式は守りつつ...
頂法寺六角堂の入口(Yanajin33さん撮影、Wikimedia Commonsより)
西国三十三所が悩む「知名度の低さ」と「参拝者の高齢化」。御朱印ブームではありますが、メインは高齢者の方々......。「若者から注目を集める工夫が必要」と始めた取り組みが、スイーツ巡礼です。
昔はお寺の境内や門前にお茶屋さんや休憩所があり、歩いて巡礼する人に甘いものを提供し心身を癒してもらう場所がありました。そこで、各お寺に必ずある「甘いモノ」を女性が飛びつく呼び方、「スイーツ巡礼」と名付けたとのこと。京都の西国第十八番札所「紫雲山六角堂頂法寺」では、昭和の初めごろから巡礼者に親しまれている「へそ石餅」が、「スイーツ巡礼」を始めてから売り切れる日もあるとのこと。今では全部で100種類以上のスイーツが指定されています。
スイーツ巡礼事業のモットーは「特に何も変えず、伝統や格式は守り、お金はかけないこと」、口コミを頼りにしています。紫雲山六角堂頂法寺の執事田中さんはその理由を「その時だけではなく続けていくということが大切、じわじわと広がっていくように広報できれば」とおっしゃっていました。(ライター:けあるひの)