23日、ロシアW杯アジア最終予選に臨んだ日本代表は、敵地でUAEと対戦し2-0で勝利。昨年9月、同予選の初戦でUAEにまさかの敗戦を喫した日本代表だったが、グループBで4勝(1分)を積み上げ、サウジアラビアと勝ち点で並び、得失点差による2位にまで巻き返した。

すると、24日放送、日本テレビ「NEWS ZERO」では、サッカー解説者・北澤豪氏がUAE戦を振り返り、本田圭佑や岡崎慎司を外し、久保裕也らを起用したスターティングメンバーの狙いを分析した。

まずは「初戦で負けると、ワールドカップの出場確率0%っていうデータもありましたけど、ここまできましたよね」と切り出した北澤氏。UAE戦のスタメンについては、「攻撃と守備、それぞれハリルホジッチ監督の狙いがあったと思います」と続けた。

守備面では、所属クラブで出場機会が減っている長友佑都や川島永嗣が名を連ねたが、「それが守備の狙い」とした北澤氏は、「経験」をポイントに挙げた。「試合に出ていないことで試合勘の不安がありましたけど、それ以上に彼らの経験を重要視した」と説明すると、「UAEには攻撃力の高い選手がいて経験からくる対応力が必要ということで起用が当たった」とハリルホジッチ監督の采配を評価した。

また、攻撃面では本田が2試合連続でスタメンから外れ、代表レギュラーに定着しつつある大迫勇也や原口元気、久保らフレッシュなメンバーが前線を固めた。その要因に「スピード」を挙げた北澤氏は、「ハリルホジッチ監督が目指すサッカーというのは、攻守の切り替えがはやいスピード感があるサッカー。特に前線に並んだのが、原口、大迫、久保と調子がいいだけでなくスピードがある選手」と説明。前半14分に生まれた久保のゴールについても「裏に抜け出すスピード。一瞬のスピードなんですけど、これが本田だったら、もしかしたらここまで抜け出すスピードはなかったと思うんで一瞬の勝負になるとスピードが重要だった」などと本田と久保の違いを語った。

そんな本田の今後について、「グループの中で中心は間違いないんですけど、スタメンで行けるかどうかはちょっと難しい」という見通しを示した北澤氏。「ただ経験豊富なので勝負所を知ってるので、試合が停滞している時に本田で行くというのは大きなチームの力になるんじゃないか」と話しつつ、「ただ本人は納得していないと思いますけどね」と付け加えた。