FIFAが20日、ガーナ人の主審に「生涯活動禁止」という厳罰処分を科した。

問題視されたのは、昨年11月に行われた2018年ロシア・ワールドカップのアフリカ最終予選グループD、南アフリカ対セネガルの一戦。ホームの南アフリカが2-1と勝利した試合だ。

この試合では、前半41分にセネガルDFカリドゥ・クリバリのハンドで南アフリカにPKが与えられた。だが、ボールは明らかにクリバリのひざに当たっており、セネガル側は当然のように猛抗議したが、ジョゼフ・ランプティ主審は受け入れず。南アフリカがPKを決めて先制する。

前半のうちに追加点も献上したセネガルは、後半に1点を返したものの、追いつくには至らず。1勝1敗の勝ち点3で3位に転落した。1勝1分けの南アフリカは勝ち点4でブルキナファソと並ぶ首位タイに浮上。本大会に出場できるのは各組の首位チームだけに、セネガルにとっては非常に痛い敗戦となった。

ところが、FIFAは20日に声明を発表。規律委員会が、ランプティ主審に「国内外を問わず、あらゆるサッカー関連活動を生涯禁じる」ことを決定したと明かした。「不当な試合結果への影響」を禁じる規約に違反したとしている。また、FIFAは「試合の不正操作は容赦しない」とも述べた。


ランプティ主審は処分に不満の場合、スポーツ仲裁裁判所に提訴することが可能。なお、同様に問題視されていた副審について、FIFAはおとがめなしとしている。

英『BBC』によると、昨年のリオデジャネイロ五輪でも笛を吹いたランプティ主審は、コメントは今後発表するとして現時点でのコメントを拒否。一方、セネガルサッカー連盟の副会長は「この決定を喜ぶべき理由はたくさなる」「どんないかさまもその深刻さに応じて罰せられる」と歓迎した。


なお、八百長行為があったかどうかは明らかになっていない。また、再試合となるかどうかも現時点では決まっていないようだ。