XFN-ASIAによると、米長距離通信大MCIの買収をめぐる攻防で、約5％のMCI株式を保有するヘッジファンドなどの株主集団が、米地域通信最大手ベライゾンへの身売りを拒み、他の株主に対しても買収を支持しないよう求める行動を起こした。

　　MCIの買収を巡っては、総額85億ドル（約9300億円）の提示をしたベライゾンの他にも、米地域通信大手のクエストが97億ドル（約1兆0600億円）での提示をしていたが、MCI経営陣は財政的な健全性などを理由にベライゾンへの身売りを決め、クエストは撤退を発表していた。ただ、反対株主の代理窓口となっている資産運用会社は、今回の行動をきっかけにクエストが再提示をするかは分からないとしてほか、市場では、合併に反対の意思表明をする株主はほとんどいないだろうとの見方が出ている。各社の株価は、MCIが前日比21セント高の25.70ドル、クエストは同変わらずの3.68ドル、ベライゾンは同15セント高の35.16ドルだった。　【了】