XFN-ASIAによると、米金融大手シティグループ傘下のスミスバーニー証券のアナリストは15日、今年と来年のPC（パソコン）の需要見通しについて、欧州でノートPCへの人気や好調な販売から、上方修正した。全世界の今年PCの売上高成長予想は、前回の前年比7％から9％に、米国内は5％増から7％に、2006年の世界成長予想は5％%から7％に、米国内は4％から5％にそれぞれ引き上げた。

　　アナリストのリチャード・ガードナー氏は顧客へのレポートの中で、今年前半のPCの需要は、小型PCの価格が15−20％下落したことやユーロ高により、予想以上に好調だったとしている。しかし、今年後半から2006年前半にかけての成長は、小型PCの価格下落ペースの落ち着きやドルの回復により流動的とみられ、「欧米地域での買い換え需要は落ち込む」と予想した。

　　各PCメーカーの個別の株価に関しては、デルを買い増し、アップルとHP（ヒューレットパッカード）の比率を引き下げるよう推奨している。また、IBMについては70ドルを下回るまで買い控えるべきとした。各社の株価は、デルが前日比0.58ドル（1.45％）高の40.66ドル、アップルが1.13ドル（3.14％）高の37.13ドル、HPが0.03ドル（0.13％）高の23.88ドル、IBMが1.41ドル（1.88％）高の76.30ドルでそれぞれ15日の取引を終えた。　【了】