AFX通信によると、FRB（米連邦準備理事会）は15日、12地区連銀の経済の状況をまとめたベージュブック（地区連銀経済報告）を発表した。それによると、5月末にかけて米経済が順調に拡大しているとし、米国内の全ての地域において、経済成長が「安定して緩やかに持続している」とした。

　　また、物価動向については、エネルギー関連費用や建築資材で上昇が見られたものの、前回の報告に比べ、全体的にインフレ圧力が緩和しているとの見方を示した。また、雇用については、ダラス地区ではエネルギー業界が、また、南海岸、西海岸地区では建設業で雇用不足の兆候が見られるとしている。雇用不足は人的コストの上昇につながることがあり、今後のインフレ見通しに影響を与える可能性がある。

　　同報告は、4月中旬から5月末までの間、全米各地の数百社の企業を対象にして、12地区連銀が行った景況調査に基づいており、29日と30日に予定されているFRBの金融政策決定会合であるFOMC（米連邦公開市場委員会）の討議資料となる。【了】