8日に行われた2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)のアフリカ予選で、コートジボワール代表DFセルジュ・オリエが首切りパフォーマンスを披露し、物議を醸した。だが、同じ試合でオリエは相手選手の命を救っていたという。英『BBC』などが報じた。


8日のコートジボワール対マリの一戦で、マリのムサ・ドゥンビアが空中戦を競った際にコートジボワールの選手と激しく衝突し、ピッチに倒れ込んだ。当初は両軍選手がファウルを主張して主審に駆け寄ったが、近くにいたオリエたちが異変に気付く。

オリエは、倒れて動かないドゥンビアの“治療”にあたったという。

映像では確認できないが、マリ代表のアラン・ジレス監督がフランスメディアでこのように明かした。『BBC』が伝えている。

「ドゥンビアが窒息しかけていることに全選手が気付いた。彼は舌を飲み込みそうになっていたんだ。そのとき、ウチの選手と一緒にいたオリエが、すぐにドゥンビアに近寄って舌を引っ張ったんだよ。ドゥンビアが命を落としかけていたからだ」


ここまでなら、美談だった。だが、オリエはその後、ゴールを決めた際に首切りパフォーマンスを披露。不適切な振る舞いと批判を浴びてしまう。

パリ・サンジェルマンに所属するオリエは昨季、酔った際にローラン・ブラン監督(当時)やチームメートを侮辱する動画をSNSで投稿し、クラブから謹慎処分を科された。5月には警察官に抵抗して暴力を振るい、一時身柄を拘束されている。

問題児のレッテルを貼られているオリエだが、ドゥンビアを救った行為は称賛に値する。首切りパフォーマンスさえなければ完璧だったのだが…。