3日、秋田で行われたプロ野球公式戦・巨人対ヤクルトの一戦は、7回裏に山田哲人のツーランホームランによりヤクルトが逆転勝利。2日も山田のホームランが決勝点になるなど、打撃部門を総なめにする23歳は、いよいよ手が付けられない状態だ。

すると、同夜放送「S1」(TBS)ではプロ野球解説者・野村克也氏が山田のバッティングを絶賛しつつも、その攻略法を語った。

先月29日、81歳になったばかりの野村氏は、番組のコーナーで山田の全打席をチェック。初回から敬遠気味の四球で出塁すると「ピッチャーも意識するんだね。山田さんも大したもんだね。1回の表から敬遠だって」とボヤき節を見せた野村氏は、「俺が巨人のバッテリーコーチなら山田に対してストレートは慎重に、変化球は低めに」などと山田の基本的な対策を話す。

そんな山田から7回に逆転ツーランホームランが飛び出すと、「すげー、逆転ツーラン」と声を挙げた野村氏は「過去にああいうタイプのホームランバッターっていないもんな。全身を使ってるというバッティング。腰との連動はないと思うんだけど、グワァーと体が回ってる。天才だよな」としみじみ。

試合後、番組スタッフから「攻略法の有無」を訊かれるや、野村氏は「技術的にはなかなか難しい」と呟くように切り出すと「精神的には(攻略法がある)」とニヤリ。「俺の得意な“ささやき戦術”。“お、山田、構え変わったな”って。“なんで変えたんだ?”って。変えてないのに。そうかなと思うだけで集中力が乱れる。バッターの集中力を鈍らせる。余計なことを考えさせる。やってみる価値はある」などと続けた。