フジテレビ「スポーツジャングル」(6日放送分)では、サッカー解説者・松木安太郎氏がゲスト出演。「サイドバックの美学」と題し、現役時代にディフェンダーとして活躍した同氏がサイドバックの裏話を披露した。

「ディフェンダーのポジションで攻撃にも参加する。サッカーの今重要なポジションってゴールから遠ざかった選手がいかにいい仕事ができるか。ゴールに近くなればなるほど向こうの守備が固くなりますから」

サイドバックの重要性をこう説いた松木氏は、長友佑都(インテル)や内田篤人(シャルケ)らの名を挙げ、「世界で活躍する日本人選手はサイドバックが多い」と切り出すと、「日本の輸出の品物とすれば、車、電化製品、そしてサイドバック」と豪語した。

そんなサイドバックの特徴の一つを「無駄走り」と表現した松木氏。「大体70m(相手陣内に)行ってボールが出てきても出てこなくても戻ってくる。(往復で)140mくらいを走る。9割方ボールは出てこない。本当に回数は走るんですけど、すごく献身的な想い」と自虐的に語るも、その重要性については「走ることによって相手のディフェンダーが困ってる。困って引っ張られるんでボールを持ってる選手がいい仕事ができる。その少しの確率でいいプレーができたときに得点に繋がる」と説明した。

その他にも、松木氏は「相手にちょっと疲れた仕草を見られると、すぐ走られる」などとサイドバックの厳しい実情を明かすと、「(オーバーラップして)帰ってきたら息を止める、苦しくても。膝に手を当てられないから疲れている仕草ができない」と相手選手に疲れを悟られない必要があるとした上で「ストッキングを1回おろして上げたり。ストッキングを触っている選手は大体疲れている。あとは靴紐。靴紐なんてほどけないですよ」とぶっちゃけた。