主人公を殺す冨樫義博は再開『HUNTER×HUNTER』でも殺すんじゃないだろうか
冨樫義博の描く長期休載だった人気漫画『HUNTER×HUNTER』が4月18日の週刊少年ジャンプで連載再開された。
クラピカが招集したメンバーとして懐かしの面々が登場。イズナビ、ハンゾー、バショウ、センリツ、ビスケである。ハンゾーは選挙編で姿を見せるも、全然しゃべっていなかったので、しゃべるのは序盤のハンター試験以来。そしてこれまで名前を呼ばれたことがなかったクラピカの師匠の名前が「イズナビ」と判明(2011年のアニメ版では「ミズケン」という名前だった)した。
僕の場合はバトル漫画を描いているというのもあるんですが、「いつでも主人公を殺してやるぞ」という気構えですね(笑)。
「主人公だからって安心してんなよ」といつも思うようにしています。主要キャラだろうが、ここで殺したいから殺すと(笑)。
『黒子のバスケオフィシャルファンブック CHARACTERS BIBLE』内で自身の作風について語っている漫画家・冨樫義博。HUNTER×HUNTERの主人公であるゴンは今のところ、無死である。
『HUNTER×HUNTER』の前々作、『幽☆遊☆白書』では主人公の浦飯幽助(14歳)が物語開始早々いきなり死んでいた。子どもをかばった末の交通事故死である。
飼い主の少年を案じて成仏できない犬、男との待ち合わせ場所で死んでしまった地縛霊、いじめられっ子ボクシング部員など、生き返るまでの間に現世の悩みを解決していく。
霊界のコエンマに蘇らせてもらってからは対妖怪バトルマンガに方向転換。人間界で悪事を働く妖怪を成敗する霊界探偵編、チーム戦・トーナメント形式で妖怪と戦っていく暗黒武術会編、仙水さんの暴走を止める魔界の扉編、魔界の戦国時代を終わらせる魔界統一トーナメント編と、強敵を倒していく物語になる。
魔界の扉編では再び、幽助が死ぬ。ボスキャラである仙水さんに歯が立たず、心臓を貫かれて死亡。仙水と幽助の仲間たちは魔界の扉の向こう側に身を投じていく。
その間、扉を塞ごうとやってきた霊界特防隊から幽助の体に関する新事実が語られる。44代前の祖先が妖怪だったのだ。息を吹き返す前に死体を処理しようとする特防隊。しかし、直前で目を覚まされ失敗。人間の心臓は止まってしまったが、代わりに妖怪の心臓が動き出した。単行本では15巻ぶり、2度目の復活である。
『初代担当に言われたんですが、「効果的で読者が納得のいくものならいいよ」って。』
冒頭で触れたインタビューでの発言は以上のように続けられている。
『幽☆遊☆白書』には霊界がある。だから、作り手としては登場人物が死んでも復活させやすい。幽助以外にも6人が蘇っている。いつでも主人公を殺せるというのは、いつでも主人公を生き返らせることができるという裏返しだと言える。
「オレの代わりにこいつ殺して」
「億万長者になりたい」
他人のあらゆる願いを叶えてくれる能力の持ち主・ナニカ。しかしそのためにはナニカからの「おねだり」を3回クリアしなければならない。
「肝臓ちょうだい」
「十二指腸ちょうだい」
「背骨ちょうだい」
「脳ミソちょうだい」
前の人がお願いした内容がデカければデカいほど、次の人に要求される「おねだり」がハードなものになる。4回連続で「おねだり」を断ると死ぬ。それプラス最愛の人、『失敗した人』と長く時間を過ごした人も死ぬ。願いと「おねだり」は等価交換であり、直前に叶えられた願いの規模によって死者総数も異なっていく。
ゴンの親友・キルアにはよく懐いているナニカ。キルアだけは以上のルールを無視して自由に願い事を叶えることができる。再起不能かと思われた瀕死状態のゴンをノーリスクで助けたこともあった。今のところ、叶えられない願いはなく、死人を生き返らせることも理論上は可能である。
現在のHUNTER×HUNTERは暗黒大陸編に突入中。人類にとって謎と危険が多い絶対不可侵領域に足を踏み入れようとする人間たちの話である。暗黒大陸の驚異の一つとなっている「欲望の共依存 ガス生命体 『アイ』」の名称とナニカの口癖が同じなのも気になる。
久しぶりに登場したキャラクターが殺される展開はHUNTER×HUNTERではよくある展開。生き返る環境が整っているけれども、ハンゾーが残虐に殺されてしまわないか、不安である。
(山川悠)
クラピカが招集したメンバーとして懐かしの面々が登場。イズナビ、ハンゾー、バショウ、センリツ、ビスケである。ハンゾーは選挙編で姿を見せるも、全然しゃべっていなかったので、しゃべるのは序盤のハンター試験以来。そしてこれまで名前を呼ばれたことがなかったクラピカの師匠の名前が「イズナビ」と判明(2011年のアニメ版では「ミズケン」という名前だった)した。
「主人公だからって安心してんなよ」といつも思うようにしています。主要キャラだろうが、ここで殺したいから殺すと(笑)。
『黒子のバスケオフィシャルファンブック CHARACTERS BIBLE』内で自身の作風について語っている漫画家・冨樫義博。HUNTER×HUNTERの主人公であるゴンは今のところ、無死である。
主人公が2度死ぬマンガ『幽☆幽☆白書』
『HUNTER×HUNTER』の前々作、『幽☆遊☆白書』では主人公の浦飯幽助(14歳)が物語開始早々いきなり死んでいた。子どもをかばった末の交通事故死である。
飼い主の少年を案じて成仏できない犬、男との待ち合わせ場所で死んでしまった地縛霊、いじめられっ子ボクシング部員など、生き返るまでの間に現世の悩みを解決していく。
霊界のコエンマに蘇らせてもらってからは対妖怪バトルマンガに方向転換。人間界で悪事を働く妖怪を成敗する霊界探偵編、チーム戦・トーナメント形式で妖怪と戦っていく暗黒武術会編、仙水さんの暴走を止める魔界の扉編、魔界の戦国時代を終わらせる魔界統一トーナメント編と、強敵を倒していく物語になる。
魔界の扉編では再び、幽助が死ぬ。ボスキャラである仙水さんに歯が立たず、心臓を貫かれて死亡。仙水と幽助の仲間たちは魔界の扉の向こう側に身を投じていく。
その間、扉を塞ごうとやってきた霊界特防隊から幽助の体に関する新事実が語られる。44代前の祖先が妖怪だったのだ。息を吹き返す前に死体を処理しようとする特防隊。しかし、直前で目を覚まされ失敗。人間の心臓は止まってしまったが、代わりに妖怪の心臓が動き出した。単行本では15巻ぶり、2度目の復活である。
『初代担当に言われたんですが、「効果的で読者が納得のいくものならいいよ」って。』
冒頭で触れたインタビューでの発言は以上のように続けられている。
『幽☆遊☆白書』には霊界がある。だから、作り手としては登場人物が死んでも復活させやすい。幽助以外にも6人が蘇っている。いつでも主人公を殺せるというのは、いつでも主人公を生き返らせることができるという裏返しだと言える。
登場人物を生き返らせやすくなった『HUNTER×HUNTER』
「オレの代わりにこいつ殺して」
「億万長者になりたい」
他人のあらゆる願いを叶えてくれる能力の持ち主・ナニカ。しかしそのためにはナニカからの「おねだり」を3回クリアしなければならない。
「肝臓ちょうだい」
「十二指腸ちょうだい」
「背骨ちょうだい」
「脳ミソちょうだい」
前の人がお願いした内容がデカければデカいほど、次の人に要求される「おねだり」がハードなものになる。4回連続で「おねだり」を断ると死ぬ。それプラス最愛の人、『失敗した人』と長く時間を過ごした人も死ぬ。願いと「おねだり」は等価交換であり、直前に叶えられた願いの規模によって死者総数も異なっていく。
ゴンの親友・キルアにはよく懐いているナニカ。キルアだけは以上のルールを無視して自由に願い事を叶えることができる。再起不能かと思われた瀕死状態のゴンをノーリスクで助けたこともあった。今のところ、叶えられない願いはなく、死人を生き返らせることも理論上は可能である。
現在のHUNTER×HUNTERは暗黒大陸編に突入中。人類にとって謎と危険が多い絶対不可侵領域に足を踏み入れようとする人間たちの話である。暗黒大陸の驚異の一つとなっている「欲望の共依存 ガス生命体 『アイ』」の名称とナニカの口癖が同じなのも気になる。
久しぶりに登場したキャラクターが殺される展開はHUNTER×HUNTERではよくある展開。生き返る環境が整っているけれども、ハンゾーが残虐に殺されてしまわないか、不安である。
(山川悠)