学生の窓口編集部

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食事やミーティングで重要な「席」。相手が「どこ」に座るかによって、自分に対しる「親しみ」がわかるのはご存じでしょうか? デートで食事のときは「向かい合わせ」が当たり前ですが、対抗心をもっているひとは相手の正面に座る傾向があるので、ベスト・ポジションとは言い切れないビミョウな位置。

好意や親しみを感じているひとは90度「横」、恋人のように親密な関係では「横並び」とだんだん近くなります。学食のような相席が当たり前の場所で、友達がどこに座るかチェックしてみるのも一興です。

■正面に座るのは敵意の証拠?

電線にとまっている鳥は、少数のときは「ある程度」のあいだを空けて仲良くとまっていますが、数が増えてくるといざこざが起きたり、場を離れるものをみかけます。これは自分のまわりに見えない「縄張り」を持っている証で、誰かがそこに入ってくると落ち着かないのが理由。これは人間も同じで、誰もがパーソナル・スペースと呼ばれる「心理的」な縄張りを持っているのです。

アメリカの文化人類学者エドワード・ホールは、パーソナル・スペースを距離であらわし、日常的なところでは、

 ・クラスメイト … 120〜210cm
 ・友達 … 75〜120cm
 ・親友 … 45〜75cm

が一般的、これよりも近づくと不快に感じるようになります。恋人になると15〜45cm、15cm未満に近づいても大丈夫なのは家族や婚約者と言われていますから、そのひととの関係をもとに適度な距離を保ち、近づき過ぎないことがだいじです。

座る位置は関係あるのでしょうか? 答えはYesで、自分の「正面」に座るひとは、あまり好意を持っていない証でもあるのです。

相手に対して対抗心や反感、敵意を抱いているひとは、相手の正面に座る傾向があり、同時にある程度の距離を保とうとします。そのため、テーブルをはさんだ向かい側はうってつけの場所といえるのです。デートで食事するときは向かい合わせに座るのが一般的ですが、パーソナル・スペースから考えるとベストとは呼べない位置関係だったのです。

■デートには「カウンター席」がオススメ

自分に好意を持っているひとは、どこに座るのでしょうか? 仲間や友達なら90度「横」、「横並び」は恋人クラス、と考えるべきでしょう。

90度横の席は正面よりも近いのと同時に、手やひじが触れにくい位置のためパーソナル・スペースを確保しやすいのがメリット。席を自由に選べる局面でこの位置に座るひとは、自分に対して好意的と判断できます。横はさらに近い距離なので好意を超えた愛情レベルもあり、空いているにもかかわらず異性が横に座ってきたら「脈あり」といえるでしょう。これは単に自身が近づきたいと思っているだけでなく、意図的に相手のパーソナル・スペースにふみ込んで来た証拠であり、親密度をアップさせたい意思の表れでもあるからです。

ドライブなら助手席とのあいだに障害物のない「ベンチシート」、食事に誘うならカウンター席が良さそうですね。意中のひととの親密度を確認したいひとは、空いている時間帯の学食を利用してみてはいかがでしょう。

■まとめ

 ・人間には心理的な縄張り「パーソナル・スペース」がある
 ・知り合い、友達、親友とだんだん距離が近づき、45cm以内なら恋人レベル
 ・相手に好意を持っていないひとは、正面に座る傾向あり
 ・親密度・最強は「横並び」

(関口 寿/ガリレオワークス)