“神”展開だった日韓戦…衝撃敗戦を韓国メディアはどう伝えた?

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カタールで行われていたAFC U-23選手権。U-23日本代表はリオ五輪出場権を獲得するとともに、決勝戦でライバル韓国を下して見事に優勝を掴み取った

これまで幾多のドラマが繰り広げられてきた日韓戦。2点ビハインドからのあまりにも鮮やかな逆転勝利に、手倉森誠監督も興奮を隠せない様子であった。

最近の日韓戦といえば(サッカーではないが)、昨年行われた野球の国際大会『WBSCプレミア12』の準決勝で、最終回に日本が3点差をひっくり返されるという出来事があったばかり。今回はある意味でその逆の形といえる。

そんな衝撃的な一戦を韓国メディアはどう伝えたのか調べてみた。

朝鮮日報、『「痛恨の逆転負け」シン・テヨン号、MVPと得点王逃す』

シン・テヨン監督率いるチームは逆転負けを喫し、2つの個人表彰(MVPは中島翔哉、得点王はカタールFWアハマド・アラー・アィルディン)も逃した。目の前にあった優勝を取り逃がし、監督と選手はもちろんのこと国民も気が滅入ったというような論調。

スポーツ韓国、『恥辱の15分…』

後半21分までは完璧な試合をしていたが、3失点した後半22分〜36分間について、「悪い意味で夢のようだった(悪夢)」と伝えている。

そして、これまで継続的に守備の問題が指摘されてきたが、ここまでは有利な誤審などもありそれは見逃されてきた、とも。裏のスペースや選手間の間隔(ポジショニング)などの問題が決勝戦で露呈した、というな論調。

中央日報、日本に2-3逆転負け...「こんな試合は初めて」と沈痛なチーム

宿敵日本に衝撃的な逆転負けを喫した韓国五輪代表チームの選手たち、としてそのコメントを伝えた。

▼MFクォン・チャンフン(水原三星)
「こんな試合は初めて。とても恥ずかしい(悔しい)」

▼DFソン・ジュフン(水戸ホーリーホック)
「攻撃陣が苦労してゴールを決めたが、守備陣が最後まで守れなくて申し訳ない」

▼GKキム・ドンジュン(延世大学)
「(自分が)守備ラインをコントロールしていなかった。自分のせい」

▼FWムン・チャンジン(浦項スティーラース)
「いい薬になった。リベンジとして、日本ともう一度対戦したい」

THE FACT、「韓日戦の敗北」シン・テヨン号、「守備の切り替え」宿題残した!

歴代最弱という評価のなかで、目標(五輪出場)を達成したが、確実な問題点も発見した意味のある大会だった、としている。

また、「後半20分を過ぎてから、機動力が確実に落ちた」、「日本戦を教訓しなければならない。世界大会に出て良い成績を収めるには、体力的な準備を入念にしなければならない」とも。

さらに、同ウェブサイトでは以下のようなかなり冷静な分析もしていた。

『THE FACT』

「シン・テヨン号は歴代最弱という評価を受けた。監督と若い選手たちがカタールでの強行軍の中で決勝に進出。強い精神力をもとに、予想以上に善戦した。よくやった部分は、賞賛しなければならない。

しかし、オリンピックという大舞台に出てアピールするためには、圧迫する試合を展開しなければならない。そのために体力的な部分を最も早急に改善しなければならない」