ネイマール、最大で6年間オフシーズンなし? 意外と知られていないその理由

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 8日、ブラジルサッカー連盟はU−20代表チームを率いていたアレシャンドレ・ガーロ監督を解任し、A代表の監督を務めるドゥンガを後任にすると発表した。

 自国開催である2016年リオデジャネイロ・オリンピックに出場するU−20(U−23)代表チーム。今月末にニュージーランドで開催されるU−20ワールドカップにも出場予定であるが、開幕直前のこのタイミングで指揮官が交代となった。

 U−20代表チームの新監督に就任したドゥンガ監督はこのほどブラジル各紙に対し、リオ五輪ネイマールを出場させる意向を明かしている。

 ご存知の通り五輪のサッカー競技では23歳という年齢制限が設けられているが、3名までのオーバーエイジ枠が認められており、2016年8月に24歳を迎えるネイマールはその1人として計算されているようだ。

 王国と呼ばれるブラジルだが、オリンピックでの優勝経験はない。そのため、悲願の金メダルを獲得すべく自国開催のリオ五輪にはフルメンバーで臨みたいようだ。

 しかし、そこで心配されるのはネイマールのコンディションである。ここ数年でネイマールが参加した大会と、今後数年でネイマールが出場する可能性がある大会を見てみよう。
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【2013年 夏】
『コンフェデレーションズカップ 2013』5試合出場(ブラジル代表

【2013−14シーズン】
公式戦 41試合出場(バルセロナ)

【2014年 夏】
『ワールドカップ 2014』5試合出場(ブラジル代表

【2014−15シーズン】
公式戦 46試合出場(バルセロナ)
※2015年5月12日時点

【2015年 夏】
『コパ・アメリカ 2015』出場予定(ブラジル代表

【2015−16シーズン】
バルセロナ?

【2016年 夏】
6月:『コパ・アメリカ2016』開催予定(ブラジル代表
8月:『リオデジャネイロ・オリンピック』開催予定(ブラジル代表
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 ご覧の通り、ネイマールにはここ数年オフシーズンらしいオフシーズンが全くないのだ。

 ヨーロッパでプレーする選手たちは、一般的に5月末から7月上旬にかけて短いオフシーズンがある。スペインリーグにはウインターブレイクは存在しないため、まとまったオフはこの期間しかない。

 しかし、セレソンの10番であるネイマールはここ数年、そのオフシーズンにも代表チームの一員として様々な国際大会に出場している。

 2013年にはコンフェデレーションズカップ、2014年にワールドカップ、そして今年の夏にはコパ・アメリカを控えている。さらに、来年の夏にはコパ・アメリカの100周年記念大会やリオ五輪予定されている。ドゥンガがリオ五輪の代表チームにネイマールを本当に選出するかはまだ不明だが、少なくともどちらかのコンペティションに参加する可能性は高そうだ。

 ちなみに、来月からチリで開催されるコパ・アメリカでブラジル代表が優勝すれば、2017年夏にはコンフェデレーションズカップに出場することになる。さらに2018年にはワールドカップ・ロシア大会も控えており、ネイマールは最高で6年連続オフシーズンに主要国際トーナメント戦うことになるのだ(ちなみに、サントス時代には2011年の夏にコパ・アメリカ、2012年の夏にはロンドン五輪にも出場している)。

 セレソンの10番を背負うということは、ネイマールにとって誇り以外の何物でもないだろう。2014年ワールドカップでは準々決勝のコロンビア戦で負傷し結果的にやや長めの休養期間を得たが、バルセロナでフルシーズンを戦った直後にオフらしいオフを取らず代表チームでこれだけの試合をこなしていれば、いずれコンディション面に悪影響を及ぼすはず。

 目先の勝利にこだわるのも大切だが、そういった部分も考慮して代表でのプレーを選択してほしいものだ。

(記事提供:Qoly)