27日、東京・帝国ホテルで講演した公明党・太田昭宏代表(撮影:徳永裕介)

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公明党の太田昭宏代表は27日、東京・内幸町の帝国ホテルで講演し、年長フリーターなど若者の雇用問題について「景気が良い時に中途採用をしないと大変なことになる」と述べ、政治としても対策に本腰を入れる決意を改めて示した。

 若者の雇用は、大学卒業の時期が就職氷河期と重なった団塊ジュニア(1971−74年生まれ)を中心に深刻な状況にあり、年長フリーター(非正規雇用)やニート、働いても生活保護水準以下の収入しか得られないワーキングプア(働く貧困層)などさまざまな問題を引き起こしている。
 
 太田代表は「『今の若い者は』などといつまでも言っているのではなく、社会構造が大きく変化し、企業が変化する中で、現実をとらえて、年長フリーターを中心にした問題に対応することが大事だ。補正予算や来年度の予算での要求を含めてやっていかなければならない」と強調。労働法制の見直しなどにも取り組む考えを示した。

 一方で、企業に中途採用を増やすよう働きかけても「35歳以上の人はなかなか途中採用で雇いづらい」とこぼされることもあると紹介。「35歳までに、なんとか就職氷河期の人たちを、(正規採用に)入れてあげるよう努力を政治が急速度でやっていかなければならない」と語った。

 太田代表の講演は社団法人アジア調査会(東京)が主催した。【了】