岡崎慎司:6点

ドリブルの威力が岡崎の課題であると指摘し続けてきたが、コンフェデあたりから確実にドリブルの威力が上がってきている。この試合でも岡崎のドリブルから多くのチャンスを生み出していた。また、CKからニアでヘディングシュートを放った時の動きも見事だったし、前半33分の柿谷へのパスも質があったし、香川の得点も岡崎の動きがあったからこそ生まれたものだった。ただ、もう少し内田(右SB)を活かしてあげて欲しい。岡崎が早いタイミングでゴール前へ行き過ぎる事で右SBが孤立するし、時には岡崎が起点となってSBを追い越させ、その裏のカバーを岡崎がする、という連携プレーもやるべきだと思う。ガンガンとゴール前に入って行く動きが、岡崎に得点を取らせている事は確かだが、ザックジャパンの得点力を高めている事は確かだが、それが長谷部や内田(右SB)の負担を増やす事にもなってしまっているので、もう少しCFの位置に移動する回数を減らしても良いと思うし、もう少し長谷部や内田とのトライアングルを意識してプレーした方が良いかなと思う。おそらくそれでも得点は減らないのではないかと思う。


遠藤保仁:5点

遠藤が積極的に攻撃参加すれば攻撃に威力が増すのはそうだが、そうすればやはり守備力は下がるので、できれば遠藤が前に上がらなくても得点を取れるようになりたい。それから、やはり2ボランチとトップ下である本田との距離が遠くなるとビルドアップ力が落ちてしまうし、本田が左に行けば遠藤がアンカーになって右には長谷部、本田が右に行けば長谷部がアンカーになって左には遠藤、という連携をもっと高めて欲しい。後半からは修正されてそういう形を作っていたが、前半はあまりできていなかった。これは攻撃の機能性を上げるだけではなく、中盤での守備力を高めるためにもやる必要がある事で、アンカーの位置に遠藤も長谷部もいなくなってしまわないようにするためと、本田にもっと守備意識(リスクマネージメントの意識)を高めてもらうためと、その2つのためでもある。それでも結局は、遠藤と本田と長谷部では、そういう事をきちんとやっても高い守備力は生まれないかもしれないが、それでもそうしないよりはマシになると思う。中盤の中央は3人で攻撃も守備もやる。本田も「僕もサポートに行きたくないときってありますし」とか言ってないでちゃんとやる。


長谷部誠:6点

長谷部が中盤に存在しなかったら、もっと日本代表の守備力は低くなっていると思う。遠藤の分まで、本田の分まで、時には岡崎の分まで、一人で中盤での守備力を支えていると言っても過言ではないと思う。ただ、それではやはりもう限界であるし、この試合でも香川からのパスを受けてのシュートやオフサイドにはなったが柿谷へのスルーパスなどを見せていたように、そもそもとして長谷部は守備よりも攻撃に良さを見せるタイプのボランチであるのだから、そういう選手に中盤での守備負担を多くするというのは、どう考えても理にかなっているとは言えないのではないだろうか。そして結局は、長谷部はそれで疲労して途中交代、細貝や山口と交代させる、という事をザックはやっているが、どうにもそれでは長谷部が可哀想に思えてならない。