あなたは、誰かに注意をされたら、素直に反省して、次から行動を改められますか?

 人は誰でもプライドを持っています。ですから、謝ること以上に、反省して行動を変えることは、とても難しいものです。さらに、誰が注意したか、何を注意されたかによって、その難易度はグッと上がります。それだけ、相手に反省を促すことは容易ではありません。

 ところが、多くの上司はまったく反省につながらない注意ばかりを部下にしていないでしょうか。そこで今回は、人間関係を壊さない、上手に反省を促す注意の仕方について考えてみましょう。

 イマドキの若手社員は注意しても謝らない。しかし、職場の空気を乱さないためにも「すみません」と謝って、状況を収めるのが大事だと、以前の連載で書かせていただきました。

 最近、新たにいろいろ取材をしてみると、

「『若手社員は謝らないもの』と理解すればいいのではないか?」

 と、上司たちが考え、若手に譲歩するケースが増えてきているようでした。一種のあきらめとも取れますが、それで丸く収まるのであればいいのかもしれません。

 ただ、上司も「それでいい」と本音で思っているわけではないでしょう。本来、上司は部下がミスを犯したり、誤った方向に向かいそうな状況を見つけたら、

(1)注意して
(2)正しい方向に導く

 ことが仕事。仮に「すみません」の言葉がなくても、反省している姿勢は部下に求めたいものです。それが無いなら注意をしても意味をなしません。

 ちなみに反省とは、

《自分の行いを省みること》
《自分の過去の行いについて批判的に評価すること》

 を指します。反省にこそ成長の種があるといえるでしょう。

 ところが、最近の職場では上司の注意に対して、一応謝っても反省をしない部下が増えている様子。ではここで、反省しない部下を抱えて悩むある上司のケースを紹介しましょう。

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