バラク・オバマアメリカ大統領は2009年1月の大統領就任以来32回ゴルフにいそしんでいるとのことで、これはすでに左派にゴルフ好きを批判されていたジョージ・W・ブッシュ前大統領が任期を通じてゴルフをした回数より8回多いそうです。

民意を無視した医療保険制度改革や効果の見えない経済刺激策などにより就任後は人気にかげりが見えるオバマ大統領ですが、ゴルフ好きという一面もまた批判の矛先となるかもしれません。

詳細は以下から。Barack Obama plays eight times more golf than George W Bush - Telegraph

Obama skips Polish funeral, heads to golf course - Washington Times

アイスランドの火山噴火を受けて4月17日(土)にクラクフへ飛ぶことができなくなったオバマ大統領は、4月10日に飛行機の墜落により亡くなったレフ・カチンスキポーランド大統領の葬儀に参列する予定をキャンセルし、スケジュールが空いた4月18日(日)にアンドリュース空軍基地で3人のゴルフ仲間と18ホールを回ったそうです。

CBSラジオのホワイトハウス担当記者Mark Knoller氏によると、2009年1月20日の就任以来大統領がゴルフコースを回るのはこれで32回目になったとのこと。

カチンスキ大統領の葬儀を欠席することになったのはオバマ大統領だけではなく、フランスのサルコジ大統領やドイツのメルケル首相も噴火を受けて参列をキャンセルしたとのことです。

しかし、ほかの各国の首脳陣では、メドヴェージェフ大統領はモスクワから空路ポーランド入りしたほか、スロベニアのダニロ・テュルク大統領は約800kmを自動車で移動、ルーマニアのトライアン・バセスク大統領はヘリでルーマニア北東部へ移動したのちハンガリー・スロバキアを抜けて自動車でポーランド入り、チェコのヴァーツラフ・クラウス大統領は自動車と電車で、エストニアのアンドルス・アンシプ首相は自動車で18時間かけて移動するなど、普段なら政府専用機で空路ポーランド入りしたと思われる首脳たちの多くが時間を惜しまず葬儀に駆けつけたようです。

また、カチンスキ大統領が亡くなった飛行機墜落事故を受けてヒラリー・クリントン国務長官ジョセフ・バイデン副大統領はワシントンD.C.にあるポーランド大使館を弔問し追悼帳に記帳しているそうですが、オバマ大統領は4月18日の時点では大使館も訪問していないとのこと。

ポーランドでは葬儀を欠席してゴルフを楽しんだオバマ大統領を非難する声が高まり、「オバマはカチンスキの葬儀よりゴルフを取る」という見出しを掲げたWarsaw Business Post誌ほか、批判的な報道がされてます。

ブッシュ前大統領は8年間の任期を通して24回ゴルフコースを回ったそうですが、任期中で最後にゴルフをしたのは2003年10月13日で、テキサス州の別荘でゴルフをしていた際にイラクで受けた大規模な攻撃について知らされた時のこと。それ以後2009年1月に任期を終えるまで1度もプレイしていないそうです。

2008年のインタビューでブッシュ前大統領は「息子を最近亡くした母親に、最高司令官がゴルフをしている姿を見せたくないのです。戦争中にゴルフをするのは、誤解を招く行為だと思います」と語っています。

なお、オバマ大統領の就任以来、アフガニスタンで397人、イラクで151人の米軍兵士が亡くなっているとのこと。

日本でも2001年2月のえひめ丸事件の際に、ゴルフ場で第一報を受けた森喜朗首相(当時)が第三報が入るまでゴルフを続け、激しく批判されたことがありますが、海外でも「非常時にゴルフ=危機意識がない、無責任」というイメージは共通しているようです。

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