かつては愛しあっていた2人。いや、支えあっていたと言うべきだろうか。以前はマンチェスター・ユナイテッドのチームメートだったが、クリスティアーノ・ロナウドがレアル・マドリーへと去った今、イングランド代表FWウェイン・ルーニーは率直な意見を述べている。同選手はワールドカップ出場を逃す危機にあるポルトガルについて、C・ロナウドが大会に出られなくても気にしないと語った。

「クリスティアーノがW杯に出場しなくても、僕にはまったく興味ないことだ。(バルセロナFWリオネル・)メッシについても同じだよ。僕らは自分たちのことに集中しなければいけない。ただ、正直に言って、ポルトガルがW杯に出なければ、本当に素晴らしいことではあるけどね。ここ2大会で、彼らは常に僕らを敗退させてきたんだから」

だがいずれにしても、彼にとっての最高の選手とは、C・ロナウドのようだ。

「スペインでの彼の試合をいくつか見た。まだ彼がうまくなり、今ではパスも学んだということが分かったよ。本当に彼が世界最高の選手だと思っている」

06年ドイツW杯の準々決勝でイングランドがポルトガルに敗れたのは、退場となったルーニー自身の責任でもあった。だが、似たような形で退場となった1998年フランスW杯でのデイヴィッド・ベッカムや、EURO00でのフィル・ネヴィルと違い、ルーニーがイングランドファンの最大の敵となることはなかった。当時のことについて、ルーニーは次のように話している。

「もちろん、(ベッカムたちと)同じことにならなかったのはうれしい。僕が代表のユニフォームを着るたびに、ファンは僕に対してとても素晴らしかった。あの試合はもう見ていない。今は前進したいんだ」

一方、ルーニーは次のように述べ、2010年のFIFAワールドプーヤー受賞を目標にしたいと抱負を語っている。

「この目標が大きなモチベーションとなる。W杯に出場し、優勝することができれば、本当に大きな違いとなるだろう。(イタリア代表DF)カンナヴァーロがいい例だよ。彼が06年のFIFAワールドプレーヤーを受賞したのは、W杯で良かったからだ。ただ僕は、彼よりも良かった選手はいたと思うけどね」