金曜日、セーフコフィールドで行われたマリナーズ対ヤンキース戦で、2対1とリードした9回に登板したヤンキースの守護神マリアノ・リベラが、マリナーズの鈴木イチローにサヨナラ2点ホームランを打たれた(9月19日付ニューヨークタイムズ)。

 9回、リベラは先頭のふたりを連続見逃し三振に退け、奪三振を通算1000として、あっさりと2アウトを取った。ヤンキースの先発、A.J.バーネットが7回1失点、そのあとを受けたフィル・ヒューズが8回を三者凡退に切ってリベラの登場と、勝利の方程式のはずだった。

 しかし、マリナーズ3人目の代打マイク・スウィーニーに右中間に二塁打を打たれ、イチローに打席をまわしてしまった。この日、イチローはバーネットから3安打しながら、2度も一塁で牽制球で刺されていた。

 リベラが「内角の深いところをを突くつもりだったが、甘くなった」というその初球を、イチローは右翼へ叩き込んだ。イチローにとって初のサヨナラHRだ。前日のサヨナラ打では、ダグアウトから飛び出したチームメートの手荒い祝福を、外野まで逃げていったイチローだが、ホームランではそうはいかなかった。

「マイク・スウィーニーが出塁してチャンスを作ってくれたので、ぼくもその流れを断ち切らないようにしようと思った。あの打席は気持ちがはいった」とイチロー。「昨日は逃げたけれど、今日はだいぶ(チームメートに)叩かれた」

 リベラからサヨナラHRを放ったのはイチローで5人目。リベラは自己最多の連続セーブ記録が36で途切れた。「あの2球で試合に負けた。引き締まったすばらしい試合だっただけに、あのミスは許されない」