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 タレントの小森純(31)が20日、バラエティ番組『良かれと思って』(フジテレビ系)に出演し、“ペニオク騒動”ことペニーオークションの詐欺事件に加担して芸能界から消えた5年間を告白。当時謝罪したのは「当然のこと」と述べ、騒動余波について振り返った。その一方で、騒動後も黙秘したり活躍を続けたりしている芸能タレントが多数存在する。

■小森純が騒動を全面謝罪 後輩・鈴木奈々の美談語る

 2012年、ユーザーが入札しても商品を落札できないネットオークションの詐欺事件に加担したとして、多くの芸能人が巻き込まれた“ペニオク騒動”。かつて同オークションで「商品を購入した」とブログでつづっていた小森が『良かれと思って』に出演して騒動を振り返った。

 番組中でペニオク騒動の説明が始まると、小森は小声で「本当にすみません……」とポツリ。そして騒動に加担したのは「信頼しているスタイリストさんから来た案件」であり、仕事として所属事務所が正式に受けたと経緯を説明。騒動に発展して自身はパニックに陥り、芸能界の友達はいなくなった。商品のイメージモデルやCMに起用されていたため、違約金は1億円に達したという。

 とはいえ救われたことも。「うちの事務所って小さかった。私くらいしかいなかった」が、後輩の鈴木奈々(29)に当時「とにかく私頑張りますんで。だから純ちゃん戻ってきてください!」とエールを送られたことを明かし、感謝を述べた。

 さらに「謝罪したのは当然のこと」「ファンを裏切ることをした」と言い、謝罪しなかった他芸能人への恨みつらみは「ないです!」と断言。「自分のことでいっぱいいっぱいだった。見る余裕がなかった」と話すにとどまった。

 同騒動に巻き込まれ、芸能界から完全制裁を受けたのは小森や仲間のグラビアアイドルに宣伝を斡旋した松金ようこ(35)などほんの一握り。現在確認できるだけでも、多数のタレントたちが同オークションをSNSで宣伝していた。

 変わらず活動を続けていたタレントの筆頭は、ピースの綾部祐二(39)。騒動謝罪後も数多くのバラエティに出演し、相方の又吉直樹(37)が芥川賞を受賞したことでアシスタントキャラが定着。2016年10月にはアメリカ行きを表明し、ハリウッドデビューを目指している。

 同じく謝罪した俳優の永井大(39)は、露出が減るもドラマや舞台を中心に活動。ほしのあき(40)は謝罪後、活動を自粛して主婦業に専念している。

 騒動を完全スルーしたのは熊田曜子(35)。妊娠・出産を繰り返して活動を一時期セーブするも、近年はタレント活動を増やし、今年5月には水着写真集を発売した。

 菜々緒(28)は、オークションサイトを紹介はしたが金銭や物品の授受はないと主張してお咎めなし。後年、女優としてブレイクした。同じ事務所の東原亜希も金銭授受を否定。騒動以後は仕事が減少し、デスブログで度々話題になっている。

「ペニオク騒動に巻き込まれてなお芸能界で生き残ったタレントたちは、本人の実力・人気はさることながら、所属事務所の“フォロー”ももちろんあるだろう。小森の事務所の対応は誠実だったが、業界的にクロと断定され、俄然使いづらくなった」(芸能関係者)
 
 多くのタレントにとって運命のわかれ道となったペニオク騒動。所属事務所別に対応を振り返ると、ひと味違う発見があるかも?

文・海保真一(かいほ・しんいち)※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。