履正社vs泉尾工
スケールアップ!
履正社・溝田悠人投手
昨夏以来の背番号【1】をつけた履正社・溝田 悠人(3年)が春季大会初戦に先発。7回を2安打に抑え完封した。
立ち上がり、泉尾工の1番・柳原将太(3年)に対し、「力みが出た」と四球を与えてスタートした溝田。ただ2番・山田竜也(3年)が1ボールからの2球目をバントしてくれたことで、アウトを確実にもらうと、本来のピッチングを取り戻した。 5回まではノーヒットピッチング。三巡目に入った6回に1番・柳原にヒットを浴びてノーヒットノーランの可能性はなくなり、「ノーヒットの所で打たれるのは僕らしいのかな」と笑ったが、威力を増した直球でピンチも危なげなく凌いだ。
岡田龍生監督曰く、この冬場の大きなテーマが「ストレートへのこだわり」。溝田自身も、「球速はあまり意識してないのですが、自分の中でボールを手放した時から、(キャッチャーの)ミットにおさまるまでの時間が短くなったように感じます」とこだわってきた成果を話す。さらに、「秋までは変化球を中心に組み立てたりもしていましたが、冬を越せば他のチームも体つきが大きくなり、ましてやデータもドンドン取ってくる。それだけでは通用しないので、いかにストレートなどの他の球種でカウントを稼いで、決め球のスライダーだけでなく真っ直ぐなどで仕留めるかというのがこの冬の課題だった」と夏を見据えた具体的なプランも話してくれた。
その中で、これまではほとんど投げていなかった球種にも取り組んだという。そして体重が5キロ増え、下半身が一回り大きくなったことも、ピッチングの幅を広げる一端になっているようだ。