世界初、ダムのマンガだ『ダムマンガ』
井上よしひさの『ダムマンガ』。
タイトル最高。ダムのマンガ。世界初です。
作中コラムは、『ダムカード全集』などを書いている宮島咲。
出てくるのは女子高生。やったぜ。
ヒロインの黒部弓美は、名前ゆえに「ダム子」とアダ名を付けられた過去がありました。それ以来大のダム嫌いに。
ところが高校に入って勧誘されたのが「ダム部」。
ダムマニアの部長、八田かなんに、無理やり入部させられそうになります。
果たして黒部はダムを好きになれるのか?
ダム部ってなんだよ!
……と思ったんだ、最初は。
基本は純粋な高校部活マンガのスタイル。
彼女たちの活動を読むと、ダム知識を自然と学べます。
ダム最大の魅力は、時代背景、地域の地質・水質、地元の人の生き方がわかること。
たとえば、ダムの種類。
・重力式コンクリートダム:三角土台のコンクリートで水圧を支える一般的なダム。
・中空重力式コンクリートダム:ダム基礎部分を中空にして形状を変えることで支えるダム。
・アーチ式コンクリートダム:アーチの作用で左右の岩盤に水圧を伝え、水を貯めるダム。
中空式は、コンクリート費を節約することができる。けれども形状が複雑。
そのため造られたのは、コンクリートの値段が高かった高度経済成長期だけ。
日本にたったの13基。
アーチ式は日本に52基。
黒部ダムはその一つ。おそらく「ダム」のイメージといえばこれ。人気も高いです。
この形式、設計が難しい。水圧に耐えるだけの岩盤が必要という問題もある。
もう日本にアーチダムは造られないだろう、とすら言われています。
「ダムはムダ」と言われたこともありました。
けれど、今そこにはダムはある。
「なぜか」を考えていくのが、面白い。
ダム部、いいじゃん。
さて、ダムマニアは昔から一定層います。
ダムペディア :: dampedia
人間椅子のドラマー、ナカジマノブも、ダムマニア。
友達のダム好きに「なんで好きなの?」と聞いてみました。
「子供の頃、黒部に連れてかれて、あのスケールの大きさというか雄大さにカッケーってなってました。秘密基地っぽい構造なのもときめいた」
「土木構造物の美に感動した」
「放水の迫力って、見た者を圧倒させる力があるんです」
なるほどなー。
『ダムマンガ』の最初のシーンも、放水からはじまります。
雄大さや力強さ、「ウルトラマンネクサス」的な秘密基地っぽさ。
ダムのかっこよさ、しっかりこのマンガで味わえます。
井上よしひさ 『ダムマンガ』
(たまごまご)
タイトル最高。ダムのマンガ。世界初です。
作中コラムは、『ダムカード全集』などを書いている宮島咲。
出てくるのは女子高生。やったぜ。
ヒロインの黒部弓美は、名前ゆえに「ダム子」とアダ名を付けられた過去がありました。それ以来大のダム嫌いに。
ところが高校に入って勧誘されたのが「ダム部」。
ダムマニアの部長、八田かなんに、無理やり入部させられそうになります。
果たして黒部はダムを好きになれるのか?
……と思ったんだ、最初は。
基本は純粋な高校部活マンガのスタイル。
彼女たちの活動を読むと、ダム知識を自然と学べます。
ダム最大の魅力は、時代背景、地域の地質・水質、地元の人の生き方がわかること。
たとえば、ダムの種類。
・重力式コンクリートダム:三角土台のコンクリートで水圧を支える一般的なダム。
・中空重力式コンクリートダム:ダム基礎部分を中空にして形状を変えることで支えるダム。
・アーチ式コンクリートダム:アーチの作用で左右の岩盤に水圧を伝え、水を貯めるダム。
中空式は、コンクリート費を節約することができる。けれども形状が複雑。
そのため造られたのは、コンクリートの値段が高かった高度経済成長期だけ。
日本にたったの13基。
アーチ式は日本に52基。
黒部ダムはその一つ。おそらく「ダム」のイメージといえばこれ。人気も高いです。
この形式、設計が難しい。水圧に耐えるだけの岩盤が必要という問題もある。
もう日本にアーチダムは造られないだろう、とすら言われています。
「ダムはムダ」と言われたこともありました。
けれど、今そこにはダムはある。
「なぜか」を考えていくのが、面白い。
ダム部、いいじゃん。
さて、ダムマニアは昔から一定層います。
ダムペディア :: dampedia
人間椅子のドラマー、ナカジマノブも、ダムマニア。
友達のダム好きに「なんで好きなの?」と聞いてみました。
「子供の頃、黒部に連れてかれて、あのスケールの大きさというか雄大さにカッケーってなってました。秘密基地っぽい構造なのもときめいた」
「土木構造物の美に感動した」
「放水の迫力って、見た者を圧倒させる力があるんです」
なるほどなー。
『ダムマンガ』の最初のシーンも、放水からはじまります。
雄大さや力強さ、「ウルトラマンネクサス」的な秘密基地っぽさ。
ダムのかっこよさ、しっかりこのマンガで味わえます。
井上よしひさ 『ダムマンガ』
(たまごまご)