セガはいつも尖っていた。そんなかつてのセガをネタにおっさんホイホイする「Hi☆sCoool!セハガール」は、自虐パロディたっぷりのアニメ。

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3Dアニメ『Hi☆sCoool! セハガール』に、泣きました。
セガを愛し、応援してきた自分を思い出して、つい。

出てくるのは、セガのハードを擬人化したキャラクター。メガドライブ、セガサターン、ドリームキャスト。
彼女たち3人が、東京都羽田・大鳥居にある「セハガガ学園」に入学。単位取得を目指します。
聞いただけで、うずうずする学校名だ。ガの多さに。
(解説:昔「セガガガ」というゲームがありました)

学校のチャイムは、サターンの起動音。
アイキャッチはサターンホーム画面の音。
「セーガー」のサウンドロゴも、もちろん登場。
エンディングテーマは、セガの社歌「若い力」です。

彼女たち3人が単位取得試験として挑むのは、有名セガゲームタイトル。「バーチャファイター」に「スペースチャンネル5」。
「ムシキング」、「獣王記」、「サクラ大戦」なんかも出てきます。
セハガガ学園の中は、「ファンタジーゾーン」「ナイツ」「ハングオン」など、セガの往年のゲームギミックだらけ。
ああ、懐かしい。セガを愛したおっさんたちのツボを、「セハガール」はグイグイ押してきます。

●セガを愛したあの日々
セガは、ゲーマーの心理をくすぐり続けた会社でした。
・時代を先取りしすぎた。
・どこ狙いかわからないゲームが多かった。
・いつもどこか力んでいた。

かつての「主流はプレステや任天堂だろう、サブだから応援したい」感は、異常だったと思います。
セガのCMの中で、子どもたちが「セガなんてだっせえよな」「プレステの方が面白いよな」と言っていたのは、あまりにも印象的。
(解説:湯川専務。PSが売れてサターンが売れない、その状態からドリームキャストを売ろうと奮闘するCMがシリーズで放映されました)

もともとこの「セハガール」は、「セガ☆ハードガールズ」という擬人化プロジェクトの一環です。
セガ★ハード・ガールズ公式サイト -株式会社セガ-
いっぱいありすぎます。テラドライブとかどのくらいの人が持っているんでしょう。

時代が求めた16ビット、メガドライブ。
ファミコン系列にいかずに、愛を注いだゲーマーも多かろう。上に積んだよね。

格ゲーとギャルゲーとSTGに強かった、脳天直撃セガサターン。
2D格闘はメモリ足りなくて、追加メモリ背面に刺したりしましたね。サターンパッド大好き。

「夢を繋いで!」がキャッチコピーのドリームキャスト。
インターネットに接続できた超画期的なハードでした。電話回線で。テレホタイムは楽園だった。

ああ、思い出すだけで泣けてくる。
ぼくはあの頃、セガの生き様に、惚れていたんだ。

●セガ自虐芸の継承者
「セハガール」の真髄は、自虐パロディ。
せがた三四郎が「群れなきゃ遊べぬ奴らには心に問いかけるぞ」とセガのゲームを薦めたように。
湯川専務がドリームキャストを荷台に積んで手売りしていたように。
セハガールたちは、過去のゲームやハードを、笑い飛ばしていきます。

例えば、バーチャ初代を「カクカクしてます」とか言っちゃう。10年早かったかー。
メガCDラジカセの値段が「45,000円」と聞いて、サターンちゃんおったまげます。
(解説:アイワ製、メガドライブとラジカセをくっつけた、メガドラ末期ハード。もってる人極少)
自社の過去を、どんどんネタにしていく。

「新宿ジャッキー」「フリッキー」のような、マニアックなネタも多いです。解説はなし!
ニコニコだと大体セガマニアが、コメントで元ネタ書き込んでいるので、そちらで見るのがオススメ。
『Hi☆sCoool! セハガール』ニコニコ動画

第五話は、エキレビに参加してる米光一成が関わっていた「ぷよぷよ」がテーマ。
そうだよメガヒット作品はいっぱいあるんだよセガは(「ぷよぷよ」はコンパイルだけどな)。
なのに、想像の斜め上を行くゲームをいっぱい作ってたんだよ、セガは。

どんどんコアなセガ魂を掘り返してくれ!
熱い「ゴールデンアックス」とジェフリー推しが見どころです。
創造は生命、だぞ。

(たまごまご)