「バイクに乗る時はね、誰にも邪魔されず(略」女子大生の孤独のスクーターライフ『すく〜〜〜と!』
料理を一人食べあるき、モノローグで風情を味わうのが『孤独のグルメ』だとしたら、マンガ『すく〜〜〜と!』は「孤独のバイク」です。
しかも主役は女子大生。やったね。
作者は『ワカコ酒』の新久千映と藤田一己。
女子だって「孤独のグルメ」するんです。『ワカコ酒』で一人酒 - エキレビ!
主人公のトミィこと松戸美弥子。
別に友達が少ないぼっちじゃない。変人でもない。
講義は真面目に出ている。髪の毛はちょっとぼさぼさ(いつもヘルメットかぶっているから)。
コンパに誘われても行かない。暇さえあればスクーターに乗っている。
お姉ちゃん大好きな、こけしみたいなルックスの女子大生。
彼氏なし。というか興味が恋愛に全く行かない。
なぜなら彼女は、スクーターにお熱だから。
出かけた先のコンビニで、自分が乗っているスクーターを見て、彼女は思います。
「なんとカッコイイ! あたしのシグナスX!!」
右から見て、左から見て、ニヘーと笑う。
自分のジェットヘルメットをベストな位置に置いて、あらゆる角度から見て写メ、写メ、写メの嵐。
乗ったあとも、ガラスに映る自分とスクーターを写メ。
ほとんど恋人との、ツーショットのろけ写真状態です。
彼女のシグナスXは2011年製。
ある日、2013年製の新型シグナスXを発見してしまいます。
「……カッコ良い、うらやましい……」
「いや違う!」
「ハンドル周りのカウルや、ウインカーのデザインはウチの子の方が可愛いいかも!?」
「サイドパネルの処理もシャープ過ぎなくて、2型の方が好きだ!!」
「こうして改めて見比べると、ウチのシグナスは「可愛い」と「カッコいい」のバランスが絶妙なカンジよね! さすがあたしのチョイス♪」
全部モノローグ。
バイクに乗っている人ならもちろん、自転車・自動車に乗る人も、脳内で色々考えて悦に入る感覚、体験したことあるはず。
たまにお姉ちゃん(ガチバイク乗り、トミィに影響を与えた張本人)や友達、トミィに教えを請いに来た小出との会話もちょっとあります。
しかし基本全編に渡って、一人バイク脳内トーク。
バイクは一人で乗るもの、という利点であり欠点な部分を、最大限に活かしています。
決して、スピードに酔うマンガではありません。
パーツの形状、コーナリングの感覚、季節ごとに変わる風、手を振ってくる子供、土砂降りの雨、かかる維持費……。
面倒くさい部分も含めて、バイクは面白い。
『孤独のグルメ』の名言に「モノを食べる時はね、誰にも邪魔されず、自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ、独りで静かで豊かで……」というのがあります。
『すく〜〜〜と!』に置き換えるなら、「バイクに乗る時はね、誰にも邪魔されず(略」。
冬の寒いのも、暖かい日差しも、豪雨も、新しいヘルメットも。何もかもひっくるめて、独りで静かで、豊か。失敗も喜びも全部あわせて、心が救われている。
トミィの目線で、スクーターに乗った時の「発見」を、次々と切り取って行きます。
なので、ウンチク寄りの本ではありません。ただ、バイク経験ない人でも乗りたくなる魅力は詰まっています。
でね?
男の子ってこういう、何かに夢中で独り没頭している女の子って、すごい好きなんじゃないかな。
普通に女の子していて、ちょっとマイペース。
バイクのことになるとテンションあがりまくって、一人でプチ旅行。ファッションは、乗りやすさ重視でちょっとマニッシュ。
あっ、はい、めっちゃくちゃ好みです。
彼女とおしゃべりしたいなんて言いません、せめて遠くから笑顔を眺めさせてください。
新久千映 (著), 藤田一己 (企画・原案)『すく〜〜〜と!』
(たまごまご)
しかも主役は女子大生。やったね。
作者は『ワカコ酒』の新久千映と藤田一己。
女子だって「孤独のグルメ」するんです。『ワカコ酒』で一人酒 - エキレビ!
主人公のトミィこと松戸美弥子。
別に友達が少ないぼっちじゃない。変人でもない。
講義は真面目に出ている。髪の毛はちょっとぼさぼさ(いつもヘルメットかぶっているから)。
コンパに誘われても行かない。暇さえあればスクーターに乗っている。
お姉ちゃん大好きな、こけしみたいなルックスの女子大生。
彼氏なし。というか興味が恋愛に全く行かない。
なぜなら彼女は、スクーターにお熱だから。
「なんとカッコイイ! あたしのシグナスX!!」
右から見て、左から見て、ニヘーと笑う。
自分のジェットヘルメットをベストな位置に置いて、あらゆる角度から見て写メ、写メ、写メの嵐。
乗ったあとも、ガラスに映る自分とスクーターを写メ。
ほとんど恋人との、ツーショットのろけ写真状態です。
彼女のシグナスXは2011年製。
ある日、2013年製の新型シグナスXを発見してしまいます。
「……カッコ良い、うらやましい……」
「いや違う!」
「ハンドル周りのカウルや、ウインカーのデザインはウチの子の方が可愛いいかも!?」
「サイドパネルの処理もシャープ過ぎなくて、2型の方が好きだ!!」
「こうして改めて見比べると、ウチのシグナスは「可愛い」と「カッコいい」のバランスが絶妙なカンジよね! さすがあたしのチョイス♪」
全部モノローグ。
バイクに乗っている人ならもちろん、自転車・自動車に乗る人も、脳内で色々考えて悦に入る感覚、体験したことあるはず。
たまにお姉ちゃん(ガチバイク乗り、トミィに影響を与えた張本人)や友達、トミィに教えを請いに来た小出との会話もちょっとあります。
しかし基本全編に渡って、一人バイク脳内トーク。
バイクは一人で乗るもの、という利点であり欠点な部分を、最大限に活かしています。
決して、スピードに酔うマンガではありません。
パーツの形状、コーナリングの感覚、季節ごとに変わる風、手を振ってくる子供、土砂降りの雨、かかる維持費……。
面倒くさい部分も含めて、バイクは面白い。
『孤独のグルメ』の名言に「モノを食べる時はね、誰にも邪魔されず、自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ、独りで静かで豊かで……」というのがあります。
『すく〜〜〜と!』に置き換えるなら、「バイクに乗る時はね、誰にも邪魔されず(略」。
冬の寒いのも、暖かい日差しも、豪雨も、新しいヘルメットも。何もかもひっくるめて、独りで静かで、豊か。失敗も喜びも全部あわせて、心が救われている。
トミィの目線で、スクーターに乗った時の「発見」を、次々と切り取って行きます。
なので、ウンチク寄りの本ではありません。ただ、バイク経験ない人でも乗りたくなる魅力は詰まっています。
でね?
男の子ってこういう、何かに夢中で独り没頭している女の子って、すごい好きなんじゃないかな。
普通に女の子していて、ちょっとマイペース。
バイクのことになるとテンションあがりまくって、一人でプチ旅行。ファッションは、乗りやすさ重視でちょっとマニッシュ。
あっ、はい、めっちゃくちゃ好みです。
彼女とおしゃべりしたいなんて言いません、せめて遠くから笑顔を眺めさせてください。
新久千映 (著), 藤田一己 (企画・原案)『すく〜〜〜と!』
(たまごまご)