日章学園が投打ともに勝負強く、堂々決勝進出!

準決勝までの戦歴・日章学園(第6シード) 2回戦:8−1都農(8回コールド) 3回戦:10−0宮崎学園(5回コールド) 準々決勝:6−4延岡商業・延岡工業 1回戦:9−0飯野(7回コールド) 2回戦:5−1都城工業 3回戦:3−2都城商業 準々決勝:8−4佐土原

 第6シード日章学園に、ノーシードから快進撃で4強入りを果たした県立延岡工業が挑んだ準決勝第2試合は、初回から日章学園が主導権を握った。

 日章学園4番福川、5番井之上、7番前田のタイムリーで3点をあげると、二死一三塁から一走の盗塁間に三走が本塁へ生還し4対0。6回には7番前田の犠飛で5対0。8回にはまたも7番前田のタイムリーで6対0。

 日章学園打線がコンパクトなスイングで勝負強さをみせて、ここまで全試合を一人で投げ抜いていた延岡工業の左腕エース須原を打ち砕いた。7番前田は、4打数3安打3打点の大活躍で勝利に貢献。投げては日章学園エース井之上が、延岡工業打線に的を絞らせず完封。準決勝にして、危なげなく決勝進出を決めた日章学園が、勢いそのままに第1シード日南学園に挑む。

 日章学園は、昨夏は第1シードで3回戦敗退。一昨夏も第1シードで初戦敗退。2年連続第1シードながら早々と姿を消す先輩達をみてきた現3年生が、一番長い最後の夏を迎えている。

 さらに、昨夏までのチームを築いた右腕エース冨安 翼の妹、冨安南(女子部員プレイヤー)は、試合出場ができないものの、これまで男子部員と同様に練習に励んできた。大会中は記録員として、畑尾監督に劣らない存在感でベンチから大声を出してチームメイトに激を飛ばす。兄が果たせなかった甲子園出場の夢を一緒に叶えるために、あと一勝。

 日章学園は、秋の九州大会(第133回九州地区高等学校野球大会)ベスト8で選抜補欠校止まりだった悔しさを胸に、夏の甲子園の切符を掴みに行く。

(文=三角 竜之)