日本文理vs長岡工
三連休最終日の第一試合、しかも新潟市の球場に日本文理が登場するとあって、球場には開場前から多くの人が詰めかけたこの試合。前評判通り、いやそれ以上の試合で日本文理が圧勝した。
日本文理先発の飯塚 悟史(3年)は、初戦の新潟戦以来中7日のマウンド。その立ち上がり、1番・川村(3年)、3番・浅田(2年)から空振り三振を奪うなど14球で三者凡退に抑える。その裏、日本文理は長岡工先発の高頭(3年)を攻め、1番・星 兼太(2年)のヒットと2番・黒䑓 騎士(3年)の送りバント、3番・小太刀 緒飛(3年)のヒットで一死一、三塁のチャンスを作る。4番・池田 貴将(3年)は凡退したものの、続く、5番・片岡優斗が遊撃強襲ヒットを放ち、1点を先制。さらに6番・川口 達朗(3年)、7番・飯塚の連続タイムリーでこの回3点を上げる。
二回以降も、日本文理打線の勢いは止まらない。二回、星、黒䑓の連続ヒットでチャンスを作ると、相手失策で2点を追加。さらに三回には6本のシングルヒットと相手失策、四死球を絡め、打者一巡の猛攻で一挙6点。四回にも長岡工2番手の富岡(3年)を攻め、4本の長短打で3点を追加し14対0。
大量援護をもらった飯塚は、外角のストレートをを中心にした組み立てで、四回、53球、2安打、無失点。最終回、代わった左腕の藤田 優平(3年)が、長岡工下位打線の粘りに2失点するも、最後の打者・富岡を空振り三振にきって取り、ゲームセット。14対2の圧勝でベスト8一番乗りを決めた。
エキサイティングプレイヤー 川口達朗(日本文理・3年・一塁手兼外野手)前の試合のレポートで、2安打2打点と活躍した片岡をピックアップしたのだが、その次の試合でライバルである川口が活躍するのだから、今年の日本文理は本当に選手層が厚い。
今日の試合、川口は定位置の一塁ではなく左翼で先発の出場。その第一打席、1点を先制し、なおも二死一、二塁の場面で登場。カウント1ボール1ストライクからの3球目をライトへ引っ張り、貴重な2点目を挙げた。続く三回の2打席目こそ凡退したものの、打者一巡の猛攻で、同イニング2回目の打席が回ってくると、今度はセンターへタイムリーヒット。3打数2安打2打点と、きっちりバットで結果を残した。
また、ライバル・片岡が三回で退くと、四回からは慣れ親しんだ一塁の守備へ。片岡の代打で出たルーキーの荒木(1年・その後左翼の守備へ)もヒットを放つなど、その日の打撃の調子や状況に応じて自在にシートを代え、代わりに出た選手が結果を残すのも、高いレベルで選手がポジションを競い合っているからこそだろう。
激化するレギュラー争いの中、片岡と川口の、どちらが一塁のレギュラーを手中に収めるのか。この後の試合でも要注目のポイントだ。
(文=編集部)
【野球部訪問:第127回 日本文理高等学校(新潟)】