矢板中央vs専大松戸

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矢板中央 激戦を制し初戦突破 

3回途中よりリリーフ登板した原(専大松戸)

 本日から開幕した第66回春季関東地区高等学校野球大会。保土ヶ谷スタジアムでは千葉第1代表の専大松戸と、栃木第2代表の矢板中央が対戦した。試合は矢板中央が7対6の接戦を制し、春夏通じての関東大会初勝利をあげた。

 矢板中央は、2年生右腕・小林 晃也が先発。175センチ、66キロと細身の2年生右腕は被安打18と苦しんだが、完投勝利をおさめた。

 専大松戸は1回表、2番藁谷遵人がセンター前安打で出塁すると、4番渡邉のレフト前安打で先制する。その裏、矢板中央が2番舘林が盗塁、ゴロ間の走塁と足を生かした積極的な攻撃ですぐさま追いつく。

 専大松戸・金子は2回を3人で抑え、そのまま落ち着いた投球を続けていけるように見えたが、3回に矢板中央打線につかまり、連続安打、四死球と1アウトも取れずにマウンドを降りる。ここで専大松戸は金子に代わりエース原を投入。なんとか流れを止めたかったが、原も制球が定まらず満塁のピンチを迎えてしまう。

 このチャンスに矢板中央の5番山田は右中間への2点タイムリー安打を放ち、矢板中央が逆転に成功した。さらに、続く4回裏には9番菅原がレフト前安打で出塁すると、犠打、四球ときっちりとチャンスを作り4番深沢のライト前安打で2点を追加した。

 

勝利を喜ぶ矢坂中央バッテリー(左:山田 右:小林)

 専大松戸は、8回以外はヒットで出塁し毎回チャンスを作ってきた。放った安打は18安打。千葉大会を1位で勝ち上がってきた攻撃力は見せたが、2回、4回、6回と3塁まで進めるもランナーを還せず、矢板中央を苦しめるまでには至らなかった。

 矢板中央は、5回以降は無安打で序盤の積極性は見られなかったが、結果としては3、4回にあげた6得点が最後まで大きかった。9回表、専大松戸が代打・西田、代打・大野と連打で1点差まで追いあげたが、反撃もそこまで。矢坂中央が粘る専大松戸を振り切り初戦を突破した。

 勝利が決まった瞬間、両手を大きくあげ喜ぶ矢板中央・小林。何度もピンチを迎え、被安打18、6失点と課題が多く残る投球内容だったが、その状態でも完投できたことは大きいだろう。キャッチャーの山田とは2年生バッテリー。今日の試合を踏まえて、2人がどのように成長していくのか楽しみだ。

 矢板中央野球部の歴史に新たな1ページを加える勝利をあげたナイン達。2勝目、3勝目と新しいページはどこまで増えるだろうか。

(文=編集部)