来月3日より、オーストラリア、イラクなど強豪国を相手に幕を開けるW杯アジア最終予選に臨むサッカー日本代表。テレビ朝日「Get Sports」（13日深夜）では「蒼きサムライたちの証言」として、横浜F・マリノスに所属し、南アフリカW杯最終予選時にはキャプテンを務めた中澤佑二のインタビューを放送した。

2006年のドイツ、2010年の南アフリカと、2度のW杯最終予選を経験している中澤。「ドイツの時は自分よりも経験のあるプレーヤーが沢山いましたし、僕よりも年齢が上の選手達が沢山いたので、ある意味任せてた。2010年に関しては、僕はもう年齢が上のほうですし、逆に若い選手達を引っ張るというよりは、支えていかないといけないのかなと」と振り返る。

自身がチームを牽引する立場となった前回最終予選について、中澤は「若い選手達も大なり小なり、色んなプレッシャーを感じていたと思います。僕らがピリピリしちゃうと、下もピリピリしちゃうので。とにかく練習を楽しくやろうと。どんなゲームが待ってても、練習の雰囲気だけは良くしていこうということしか頭になかった」と明かし、事実同最終予選では、若いメンバーが活躍して世界最速でW杯出場を決めている。

また、最終予選で警戒すべき点を、「中東の選手とはやる機会が少ないので、ブラジル人とかヨーロッパの選手はちょいちょいJリーグに来ますけど。やっぱり日本人とはプレースタイルが違いますし、身体能力がものすごく高い。（中略）とにかくカウンターのケアで頭が一杯ですよね。繋いでくるっていうよりは、ドカンと蹴って足速いヤツとか身体の強いヤツが競りにくるというのが面倒くさかった」という中澤は、DFの最終ラインとGKの間にロングボールを落としてくる中東勢のカウンターを挙げ、「（日本は）ハーフウエーラインくらいまで上がっている。それをキーパーが（前に）出れないところにボールを落とされて、追いかけっこは嫌ですよね。あとはキーパーしかいなくなっちゃうので。その一つのミスから失点に繋がる、すごい恐怖心が出てくる」と自身の体験も交えて語った。

だが、現在のザックジャパンについては、「今の日本の代表は、オフェンスがものすごく力がありますので、必要以上に（DFが）後ろから上がっていかなくても大丈夫。ドリブルで突破できるプレーヤーが沢山います」と太鼓判。豊富な攻撃陣を擁してることから、明るい見通しと示した中澤は「困ったらマイクが居たりしますんでね。サイドからしっかりと良いボール上げれば、アジアでマイクになかなか勝てるっていうプレーヤーはいないと思うので」とも話した。