フランスでは、日本人は一般的に「礼儀正しい、静か」といった印象を持っている傾向がある。これらは、フランスでも人気の高い柔道といった武術や、既にフランス語として一般的に使用されている「禅（ぜん）」といった言葉のイメージから派生しているものと思われる。

　一方、漫画やアニメといった日本文化からは、別の「日本人像」が垣間見えるようだ。日本に関するサイト「Chis　Cafe」では、特に酔っ払った日本人に注目している。赤ら顔で千鳥足の酔っ払った日本人の姿が漫画など表現されることから、なぜ日本でこのような現象が多く起きるのかについてつづっている。

　フランスでも飲酒を楽しむ人が多いが、食前後酒や食事中のワインであったり、友人や知人と会話を楽しむためにパブでビールを飲むといったスタイルが主流だ。また、節度を完全に失ってしまうまで酔った人の姿を目にする機会は少ない。

　日本で多く飲まれている日本酒のアルコール度数は、14〜17度くらいのものが多く、ロシアのウォッカのように強くない。しかし、日本人は体内でアルコールの消化を助けるエンザイム（酵素）が欧米人よりも一般的に少ないと説明し、このためアルコールの血中濃度が上がりやすく酔っ払ってしまうのだろうと記している。

　筆者は、お酒に弱い体質の日本人が、酔っ払うまで飲んでしまう理由について、付き合いを挙げている。会社の飲み会など、断れない場合も多く、また上下関係が比較的はっきりした日本では、このような飲み会で親睦を図っているケースも多いとつづっている。また「飲み会」という言葉にもあるように、このようなパーティーでは飲酒が中心になりがちだとし、お酒に弱いが飲まざるを得ない状況になると説明している。

　ブログの最後では、フランスのアルコール商品の広告に用いられる「多量の飲酒は、健康に害を与えます」という注意書きとともに「前後不覚になるほど、お酒にのまれてしまわないように」とユーモアをこめて締めくくっている。（編集担当：山下千名美・山口幸治）



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