物が売れるのも売れないのも、職場が働き易いのも難いのも、今リストラされそうなのもそうではないのも、リスクを想定するもしないも、行動を起こすも起こさないも、全て自分と目の前にいる人の判断ですから。

人的リスクマネジメントとカウンセリングを提供していると、企業側から見ることと個人の側から見ることの両方を行うことになります。

企業からは社内の不安や不協和音をできるだけ抑えて「リストラしたい」という要望を受けたと思えば、別のところで「リストラされないためにどうすればいいですか？」というカウンセリングをするわけです。

「リストラされない方法」というものを週刊現代で特集してもらったので、相談者にはそのままノウハウをお伝えして、頑張って働いて頂くのですが、会社がどのような考えと動きのもとで今の態度なのかを知らなければ、怒りか鬱で自主退職という会社の規定路線に乗って路頭に迷うことになります。

「組織の論理が…」などという話しも聞かれるのですが、実際には「あいつを辞めさせたい」と発言する人がいて「あいつを辞めさせなければ自分が危ない」という人がいて「申し訳ないけど、自分じゃないから仕方ない」という人がいるからリストラが実行される訳です。

パンデミックにしても「取引先から対策状況を聞かれた」となれば、企業規模を問わず対策をしようとなるでしょうし「取引先は何も言っていない」となれば「でも、対策をしよう」という人がいれば対策するし、誰も何も言わなければリスクはリスクのままに受け入れるということになるわけです。

パナソニック社が2月から現地駐在の家族を帰国させるという実行段階に入っているパンデミック対策ですが、自社ならどうするのかを考えるのも、考えないのも全て人なわけです。


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