「転職先ありませんか？」そんな電話から始まりました。
3月末に人事異動の内示を受けて、4月から納得がいかない部署へ異動になって、仕事が嫌なだけだったのが会社も嫌になってしまったとのことで。

年度末から急な電話連絡が増えてきたキャリアカウンセリング。
今の環境で働くことに悩み始めている方に、先日のカウンセリングの光景を書いてみたいと思います。
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「転職先ですか？あるにはありますが、求人枠があるだけで、コレまでの経験を活かせる仕事に限定して、積極的に採用しているところは聞かないですね。」

「そうですか…。当分転職は難しいのでしょうか…。」

「いや、どちらかというと、今の状態で面接を通過することや、仮に転職ができて新しい環境に馴染むことの方が、よっぽど難しいでしょうね。」

「……。昨日、心療内科でうつ病だろうって言われたんですよ。会社休めって言われたんだけど、会社に言えないですよ〜。」

「じゃぁ、会いましょうか。少し話をしてみて、それから考えてみればいいかもしれませんね。」

そんな電話でのやりとりから始まり、後日銀座にある喫茶店でお会いしまして。

こちらから伝えることは「転職」という選択肢を一旦無くして、今の環境でいかに働いていくかを冷静に考えてもらうことなのですが、話しの流れをきちんと踏まえておかないと、私自身が「苦しめる敵」に認識されてしまいますからその辺りを踏まえて対話をすることになりまして。

「お久しぶりですね。半年振りくらいでしょうか。」

軽い挨拶の後で、年度末から先週までの顛末を一気に話されて、かなり思い詰めていたものを吐き出して頂きました。

「で、もらった薬は何ですか？」

これはカウンセリングの時に必ず伺う、その方の状態を理解するために必要な質問事項でして。心療内科医の見立てを理解するには、処方された薬を伺うことが手っ取り早いのです。


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