【TrendDoor】一人でも大勢でも。万能選手「鍋」の魅力
とはいえ新郎新婦みずから音楽や演出などの進行に力を入れただけに、参列者同士「素晴らしい式だね」と話し合う声がそこかしこで聞こえてきた。あふれる空気が日常とは異なり、その場の全員にとって心地よかったからに違いない。
学生時代のメンバーが集まったことで帰り際には自然と“次”の話となる。“次”といっても二次会、三次会のことではなく、次に日にちを改めて会うときの約束。
そう。夢から覚めて“現実”に戻っても、そのときの気分をサカナに盛り上がりたい気持ちの表れだ。こんな時決まってセレクトされるメニューはやっぱり「鍋」だろう。
山形県天童市で毎年行われる「平成鍋合戦」というイベントの、歴代参戦鍋リストからいくつか紹介する。
●じょさね鍋
伊達鶏・ごぼう・ネギ・凍み豆腐・豆モヤシなど、コンブと鰹節でだしをとった鍋。「じょさね」というのは山形の方言で、「簡単な」「手間のかからない」という意味。
●親子石狩鍋
鮭とイクラを酒粕仕立の合わせ味噌で煮込んだ鍋。
●仙台藩 伊達鍋
鶏肉や白菜、大根・人参・ネギ・ゴボウ、すいとんが入った鍋。
●ボルシチ（ロシア）
牛肉、キャベツ、ニンジン、ジャガイモ、トマト、インゲンなど、具だくさんの鍋料理。
変わり鍋としては、キャベツ・ベーコン・トマトなどを使った、アメリカ南部の本格的な鍋料理「テネシー・ジョー鍋」（アメリカ）なんていうものもある。定番の「水炊き」「チゲ鍋」「もつ鍋」もいいだろう。自然と肩が寄せ合う鍋の魅力をこの冬に再確認してみてはいかがだろうか。
筒井健二
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