9月10日、約5年4カ月ぶりに母娘揃って紀子さまと佳子さまが臨んだご公務だったが… /(C)JMPA

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上下を濃いブルーの装いでまとめられた佳子さまが、5月に公式訪問されたギリシャの思い出を振り返りつつ、お礼を述べられている。9月26日、佳子さまは秋篠宮邸を訪問した同国のケファロヤニ観光相と、笑顔で懇談された。この日の佳子さまの装いを見て、皇室担当記者はこう語る。

「観光相との面会だけではなく、9月22日に鳥取県で開かれた手話パフォーマンスの全国大会に出席された際にも、佳子さまは濃いブルーのジャケットとスカートをお召しになっています。

この色づかいは、雅子さまが皇太子妃時代によく装いに取り入れられていたロイヤルブルーに近いトーンのものでした。実は最近、佳子さまの装いについて、“雅子さまのようなテイストを感じる”“紀子さまがお召しにならないビビッドな色合いが増えた”という声をよく聞くのです」

佳子さまのお召し物に表れているという雅子さまとの共通点とは、どういったものなのか。ファッション評論家の石原裕子さんはこう話す。

佳子さまはギリシャでアクロポリス博物館を訪問された際、白いジャケットとインナー、細めの白のパンツに、ヘアスタイルも後ろで小さくまとめられた装いでしたが、私は見た瞬間に『これは雅子さまテイストでは』と思いました。

また、全日本ろうあ連盟に通勤されるご様子が報じられたときの、黒い半袖のブラウスに細身のタイトスカート、黒の大きなトートバッグを持って歩かれるお姿は、かつてロンドンの街を歩かれていた雅子さまのお姿をほうふつとさせます」

女性皇族が、装いやなさりようといった部分で皇后をお手本にされる古くからの伝統はあるが、佳子さまならではの事情もあると、宮内庁関係者は指摘する。

「園遊会などで、皇后陛下や妃殿下方が招待者と笑いながら会話されるスタイルも、じつは令和となってから見られるようになったように、日ごろの細やかな所作や装いは、女性皇族は雅子さまを基準となさっています。

しかし“昨今の佳子さま雅子さまを深く敬愛なさっているようだ”と話す職員の声をよく聞きます。たしかにご公務で、子供たちにほほ笑みかけ、目線を合わせて優しくお声がけされるご様子には、長年雅子さまがなさってきたスタイルに通じているようにお見受けします」

佳子さまのこうした“雅子さま流”への傾倒の陰には、紀子さまとの“微妙な距離感”があるのではないかという声も……。紀子さま佳子さまが『源氏物語』をテーマにした刺繍展を9月10日に鑑賞された際、“母娘で目を合わせる場面は、ほとんどなかった”と一部で報じられ、波紋を広げていた。

■“受け身”ではないおつとめへの共感

「先日58歳のお誕生日に際して公表された文書で、紀子さまは“自分も娘に刺激を受けたり、学んでいる”とまでつづられており、母娘関係が良好であることを改めて強調されています。ただ、母娘お二人でのご公務が約5年4カ月なかったことで、臆測が広がっていることも間違いありません。

かつて、眞子さんと小室圭さんの結婚を当初は歓迎し、応援されていたはずの紀子さまが、小室家の金銭トラブルが明らかになると、結婚に消極的な態度を示されるようになったことがありました。紀子さまがご姿勢を一転させたことに対して、姉の結婚を後押しされていた佳子さまは、強い戸惑いを感じられていたそうなのです」(前出・皇室担当記者)

さらに紀子さまが主導されている悠仁さまの大学ご進学について、佳子さまも違和感を抱かれているというのだ。

「提携校進学制度を利用した筑波大学附属高等学校へのご進学、国際昆虫学会議への悠仁さまのご参加……いずれも“東大ゴリ押し”などと猛烈な反発が広がりました。ご公務で各地に足を運ばれ、数多くの国民と接するなかで、秋篠宮家への逆風を佳子さまが意識されていないはずはないと思います。

ご公務への臨まれ方をお見受けしても、秋篠宮ご夫妻とは若干異なるスタンスが感じられるのは、こうした皇嗣家が直面する現状への危機感が表れているようにも思えるのです」(前出・宮内庁関係者)

秋篠宮さまは、“ご公務は受け身的”“依頼を受け、意義のあることならその務めを果たす”というご姿勢を、皇嗣家のご公務への基本姿勢とされてきた。

「秋篠宮ご夫妻は、中立性や公平性を重視されているのでしょうが、佳子さまにはもう一歩踏み込んだご姿勢を感じています。佳子さまは、ジェンダー平等に関する積極的な発信を繰り返しなさっています。さらに、紀子さまから引き継がれた聴覚障害のある人々に寄り添われるご活動で、高いレベルの手話を用いながら式典でのスピーチやご交流に臨まれていることには、高い評価が集まっています。

こうした積極性は、雅子さまへの共感に根差されているようにも感じています。雅子さまはご成婚前から、児童福祉施設で生活する子供とのご交流や、国内外の恵まれない子供たちへ寄り添われるご活動を続けてこられました。

ご公務や私的なご活動でも、“積極的に国民に寄り添う”というご姿勢が一貫している雅子さまに、佳子さまが敬愛のお気持ちを深められていても自然なことなのでしょう」(前出・皇室担当記者)

服もご公務も“秋篠宮家流”と決別されて……。“雅子さまカラー”を鮮明に打ち出し、佳子さまは独自の道を歩まれていく。