【イスタンブール時事】ロイター通信は2日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの最高指導者ナスララ師がイスラエル軍に殺害される前に、イランの最高指導者ハメネイ師からイランへの脱出を提案されていたと報じた。

 ヒズボラ内部にイスラエル側の潜入者がいてナスララ師の暗殺を計画しているという情報を伝えたが、同師は身辺警護を信頼してレバノンからの避難を拒んだという。

 複数のイラン関係筋の話として伝えた。ハメネイ師はレバノンで通信機器の一斉爆発が起きた後、直属のイラン精鋭軍事組織「革命防衛隊」幹部を通じイランへ逃れるようナスララ師に強く勧めた。同幹部はハメネイ師の信頼が厚かったとされ、イスラエルによる空爆でナスララ師と共にヒズボラ本部で死亡した。

 ハメネイ師は2日の演説で、ナスララ師の死を「とても悲しい。ささいなことではない」と改めて悼んだ。