【イスタンブール時事】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は25日、イスラエル軍の大規模空爆が続くレバノンから隣国シリアへ数千人が避難を目指していると明らかにした。

 AFP通信は26日、既に2万2000人以上がシリア側へ逃れたと報じた。ただ、内戦などで荒廃したシリアは社会インフラが十分とは言えず、グランディ国連難民高等弁務官は「中東に新たな危機の余裕はない」と警鐘を鳴らした。

 UNHCRによると、両国の国境では数百台の車両や徒歩でたどり着いた人々が滞留。女性や子供、乳幼児らが屋外で夜を明かしながら国境越えのために待機しており、中には空爆による負傷者もいるという。ロイター通信は、レバノン東部ユニンでは25日の空爆で子供を含むシリア人23人が死亡したと伝えた。